ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

03 読書ときどき映画あるいは美術

特別展『縄文』

(写真1 会場の外壁に掲示されていた展覧会の看板) 1万年の美の鼓動 東京国立博物館で開催されている。 土偶が好きで機会があれば見ている。特に今回は国宝に指定されている5件の土偶がすべて出展されているというので期待していた。 (写真2 国宝「縄…

コンテンポラリー・アートのワタリウム美術館

(写真1 ワタリウム美術館のカフェ) シリーズ:ミュージアムカフェ ワタリウム美術館は、コンテンポラリー・アートを専門とする私設の美術館で、渋谷区神宮前所在。地下鉄銀座線外苑前駅から外苑西通りを千駄ヶ谷方向に徒歩5分ほど。通りを進むと左側にマ…

展覧会『理由なき反抗展』

(写真1 アンディ・ウォーホル「理由なき反抗」I LOVE ART 14 神宮前のワタリウム美術館で開催されている。 映画『理由なき反抗』は、主役のジェームズ・ディーンにばかり目がいきがちだったが、危うい青年の姿と一つの時代を描いていた。 そして私は、アンデ…

映画『フジコ・ヘミングの時間』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用)魂のピアニストの軌跡 フジコ・ヘミングを描いたドキュメンタリーである。80代になった今なお世界各地で演奏活動を続けるフジコを追い、2年間の生活に密着した記録である。 冒頭からいきなり「ラ・カンパ…

『行ってみたい世界の灯台』

世界の絶景灯台65基 美しいカラー写真で世界65基の灯台が紹介されている。これまで目にすることもなかった灯台が多くてうっとりする。写真には簡単なものだが解説も添えられているから、なるほど行ってみたくなる魅力があった。 それにしても世界にはい…

佐々木譲『警官の掟』

禁忌に踏み込む 指名手配中の殺人犯を追う大井署地域課の波田野涼巡査と門司孝夫巡査長。湾岸エリア、城南島の巨大倉庫に追い詰める。遅れて第一自動車警ら隊の松本章吾巡査と能条克巳車長が駆けつける。波田野と松本は警察学校の同期である。犯人は銃を所持…

マイクル・コナリー『死角 オーバールック』

ハリー・ボッシュ・シリーズ 亡くなった友人の遺品が送られてきた。段ボール箱には文庫本がいっぱいに詰まっていてマイクル・コナリーの著作が数十冊も含まれていた。私がミステリー好きと知ってのことらしい。 確かにミステリー好きではあるが、このアメリカの…

マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー『消えた消防車』

マルティン・ベックシリーズ スウェーデン語からの直接の訳出で改めて注目されているマルティン・ベックシリーズの5作目。 張り込みをしていたグンヴァルト・ラーソンの目の前でアパートは爆発炎上した。張り込み対象の1階右のマルムの部屋が火元と見られたが…

いわき市立美術館

(写真1 いわき市立美術館外観)シリーズ:ミュージアムカフェ いわき市立美術館(福島県)は、常磐線・磐越東線いわき駅から徒歩12分ほど。市役所にも近く市街中心にあり、いかにも美術館らしい特徴ある外観が目を引く。 建物は3階建てで、1階が常設展…

追悼特別展「高倉健」

(写真1 展覧会のチラシ)いわき市立美術館で いわき市立美術館で開催されている。2年がかりで全国を巡回してきた。大変な人気だったのであろう、ここが全国9館目だった。 会場には、ポスターやスチール写真から映画の脚本などが展示されていた。代表作で…

小川クニ『ゆりかご ごっこ』

心温まるエッセイ集 80台を前に来し方を振り返りつつ綴ったエッセイ集である。著者は岩手県在住。地元新聞岩手日報の随筆欄に投稿して掲載された作品が多く、29編が収録されている。80歳前後から折々に書かれているのだが、通して読めば、エッセイで綴…

ミュージアムカフェ

(写真1 テラスに面した明るい大川美術館のカフェ)大川美術館 美術館にはよく出かける。興味深い企画展があればちょくちょく顔を出すし、旅先でも美術館を訪ねることは少なくない。 美術館では、美術を鑑賞したあと、時間の許す限りカフェに寄ってコーヒー…

人間・髙山辰雄展

(写真1 会場で配布されていたチラシから引用=中央の絵は代表作「少女」)森羅万象への道 世田谷美術館で開催されている。 髙山辰雄(1912-2007)は、大分県出身だが終生世田谷を拠点とした日本画家で、会場には過去最大規模となる約120点もの作品…

ユルリ島の野生馬

(写真1 会場の様子)岡田敦写真展 豊島区の大正大学で開かれている。 「馬の楽園」と呼ばれながら絶滅の危機にあるユルリ島の野生馬の生息を追った写真家岡田敦の渾身の写真展である。 ユルリ島は根室半島昆布盛沖合の無人島。周囲7.8キロ、面積168ヘ…

東大でジャズ

(写真1 イベントの模様)柏キャンパス大気海洋研究所 ブルース・ナイト・オブ・カシワというジャズの催しが6月2日に行われた。会場は東京大学柏キャンパスの大気海洋研究所に隣接した学内食堂「お魚倶楽部はま」付近。 今年が3回目で、周辺の市民に広く呼び…

昼下がりのシャンソン

(写真 ライブの様子)新宿・シャンパーニュ 昨日3日日曜日は、新宿のシャンパーニュで開かれた「昼下がりのシャンソン」と題するライブを楽しんだ。 シャンパーニュは、45年を超す歴史を有するシャンソン専門のライブハウスとして知られ、連日、多彩なゲ…

本の雑誌編集部編『絶景本棚』

羨ましい書棚 『本の雑誌』に連載された「本棚が見たい!」を単行本化したもの。30数名の作家や評論家、編集者などの書棚がカラー写真で紹介されている。 他人の書棚を見るというのは、のぞき見のような面白さがあり、どのような本を読んでいるのか興味が…

旺玄展

(写真1 会場の様子)外部審査の公募展 旺玄展は絵画の公募展。上野の東京都美術館で開催されている。今年で84回目という大変歴史のある展覧会。 旺玄展は初めて見たのだが、会場を訪れて驚いた。出品者数が415人、展示数は503点にも達している。 …

映画『終わった人』

(写真1 映画のチラシ)定年は生前葬? 定年を迎えた男が、時にシリアスに、時にコミックに描かれている。内館牧子の同名小説の映画化。監督中田秀夫。 田代壮介(舘ひろし)は63歳で定年を迎えた。東大を出て大手都市銀行に入り、順調な出世コースを歩ん…

レイフ・GW・ペーション『許されざる者』

スウェーデンミステリの傑作 国家犯罪捜査局の元長官ラーシュ・マッティン・ヨハンソンは、外出中、脳塞栓で倒れ、カロリンスカ医科大学病院に搬送され入院していた。 入院中、リハビリに励んでいたところ、主治医のウルリカ・スティエンホルムから意外な話がも…

講演「池澤夏樹 須賀敦子を語る」

(写真1 講演会の模様)『須賀敦子の本棚』刊行記念 池澤夏樹が須賀敦子を語るトークイベントが昨日16日、池袋コミュニティ・カレッジで開催された。 池澤が監修者として関わっている『須賀敦子の本棚』(全9巻=河出書房新社)の6月刊行開始を記念したも…

プーシキン美術館展

(写真1 展覧会の開かれていた東京都美術館)旅するフランス風景画 上野の東京都美術館で開催されている。 プーシキン美術館はモスクワにある国立の美術館。膨大なコレクションで知られ、今回はフランス風景画に絞っての展示となっていた。 旅する風景画の…

原尞『それまでの明日』

探偵小説の復権 待望の新刊である。14年ぶりだという。デビューから30年になるか、処女作『そして夜は甦る』から『私が殺した少女』『さらば長き眠り』などと好んで読んできた。ただ、いかんせん寡作で、この頃ではもう筆を折ったのかと思っていた。 し…

映画『立ち去った人』

(写真1 映画館で配布されていたチラシから引用)秀逸な映画言語 フィリピン映画。ラヴ・ディアス監督作品。映写時間3時間48分。大変長い映画で、途中休憩時間もなかったが、これが不思議におよそ飽きるということがなかった。つまり、そういう映画だとい…

展覧会「東京⇔沖縄」

(写真1 会場の板橋区立美術館)池袋モンパルナスとニシムイ美術村 二つのアトリエ村に焦点をあてた着眼点の素晴らしい企画の展覧会が板橋区立美術館で開催された。 一つは、東京・池袋周辺に戦前から戦後にかけて集った画家たちの群像は池袋モンパルナスと…

有朋自遠方来

(写真1 友人のスミスと)無類のステーキ好き アメリカ人の友人が訪ねてきてくれた。孔子が言うようにとてもうれしいこと。 同じ業界に身を置いていたこともあって、もう30年以上にもなるか、長いつき合いが続いている。お互いに往来して、年に一、二度会…

花まつりコンサート

(写真1 コンサート会場、開演前の様子)演奏者との交流も楽しく 釈迦の誕生を祝う降誕会のコンサートが4月8日横浜市の曹洞宗大本山総持寺境内鶴見大学記念館で開催された。 この日はお釈迦様の誕生日であり、初めに総持寺高屋継仁老師による声明奉演が行…

ニューヨーク公共図書館

(写真1 ニューヨーク公共図書館の外観)充実した運営 五番街を歩いていたら、西40丁目と42丁目にまたがってボザール様式の重厚な建物があった。ボザール様式とは、列柱が特徴の建築様式で、グランドセントラルターミナルにも見られ、19世紀から20…

バーンズ財団

(写真1 バーンズ財団美術館外観)フィラデルフィアの美術館② バーンズ財団の美術館は、フィラデルフィア美術館から都心に向けて坂を下っていった途中にあった。また、この手前にはロダン美術館もあった。 外観は窓が少なくいかにも美術館のような現代的な…

フィラデルフィア美術館

(写真1 フィラデルフィア美術館正面)フィラデルフィアの美術館① フィラデルフィアでは二つの著名な美術館を訪ねることができた。フィラデルフィア美術館とバーンズ財団の美術館で、ともに世界有数のコレクションで知られる。 二つの美術館は、ベンジャミ…