ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

節分

(写真1 豆まきに使う鬼の面と福豆) 豆まきで無病息災願う 2月3日は節分。 娘たちも嫁いでいるし、孫たちも就学年齢となって、気軽に遊びに来ることは少なくなって、節分といっても格別の行事は我が家ではないが、家内が鬼の面と福豆を買ってきた。それ…

杉山忠義『テッコツ!』

知られざる鉄骨の世界 鉄骨とは、ビルやスタジアムから電波塔まで建築物の骨組みとなるもので、鉄骨は、鉄工所で鋼材を加工し、それらの部材を複雑な形に溶接し、検査を経て建設現場に出荷されて組み上げられる、と紹介している。 世界一の電波塔東京スカイ…

旧大畑駅の車掌車ヨ8873を目撃

(写真1 旧大畑駅構内で動態保存されている車掌車ヨ8873) 旧大畑駅構内で動態保存 このたびの津軽海峡旅行では、大間から脇野沢へ下北半島をバス移動している途中、旧大畑駅で5分のトイレ休憩があった。 ここは、国鉄から転換した下北交通大畑線の終…

平舘海峡を横切る

日本海峡紀行 (写真1 平舘海峡を進む船舶。陸奥湾と津軽海峡をつなぐ重要な海上交通路である) 下北半島から津軽半島へ 平舘海峡とは、下北半島と津軽半島の間にある海峡。南北方向に延びる海峡で、陸奥湾と津軽海峡を結ぶ。海峡幅は狭くて、最狭部はわず…

大間から脇野沢へ

日本海峡紀行 (写真1 )かつての国鉄大畑線大畑駅だった下北交通大畑出張所) 下北半島を北端から南端へバス移動 函館大間航路で大間に上陸したあとは、下北半島を大間から脇野沢にバスで移動した。大間岬から下北バスでまずはむつバスセンター。ここでJ…

大間航路で津軽海峡を渡る

日本海峡紀行 (写真1 函館大間航路フェリーから見た津軽海峡と遠く大間埼灯台) 本州と北海道を最短で結ぶ 津軽海峡を渡る二つのフェリー航路のうち、青森から函館へ青函航路で向かった帰途は、もう一つの航路である函館大間航路で戻ってきた。青函航路に…

函館湾を守る葛登支岬灯台

日本海峡紀行 (写真1 大型灯台の葛登支岬灯台全景) 独特のレンズと灯質 青森から函館を目指し海路を行くと北上を続け陸奥湾を抜け津軽海峡を渡って見えてくるのが葛登支岬(かっとしみさき)灯台である。函館湾の入口に位置し、ここで進路を右にとると函…

津軽海峡を照らす龍飛埼灯台

日本海峡紀行 (写真1 津軽海峡の西の入口を照らす龍飛埼灯台) 白神岬と対置し海峡入口を守る 海峡に灯台はなくてはならないものだが、津軽海峡が演歌の似合う海峡というなら、龍飛崎は荒々しくも何と詩的な響きか。 岬は概して風の強いものだが、龍飛崎の…

津軽海峡を渡る

日本海峡紀行 (写真1 青函航路を渡るフェリーからみた津軽海峡) 青函航路で函館へ 津軽海峡ほど演歌の似合う海峡もないのではないか。風の強さか、北へ渡るという心情か、寂しさがつのり、心して渡らなければならい覚悟がいるようだ。 津軽海峡とは、本州…

文=リウ・スーユエン、絵=リン・シャオペイ『きょうりゅうバスでがっこうへ』

人気シリーズ第2弾 台湾の絵本。『きょうりゅうバスでとしょかんへ』に続く人気シリーズの第2弾。 きょうりゅうバスがこどもたちをのせてがっこうへむかいます。こどもたちはねぼうするこやずるやすみするこはひとりもいません。だって、がっこうのばすは…

ポール・オースター『ガラスの街』

ニューヨーク三部作の第一作 現代アメリカ文学を代表する作家であるポール・オースターの、『幽霊たち』『鍵のかかった部屋』と続く、これがいわゆるニューヨーク三部作の第一作。 そもそものはじまりは間違い電話だった。真夜中にベルが三度鳴り、向こう側の…

唐嘉邦『台北野球倶楽部の殺人』

台湾のミステリー これは珍しい台湾のミステリーである。ミステリーの醍醐味とともに、戦前の日本統治下の台湾の鉄道や社会事情が描かれていてまことに興味深い。 昭和13年10月31日。台北。 北鉄新店線の終着駅北鉄萬華駅に到着した車内で男が一升瓶を…

難曲のリスト「ピアノ・ソナタ ロ短調」を聴く

(写真1 演奏会を終えてロビーに出てきた森知英さん) 森知英さんの演奏 リストの「ピアノ・ソナタ ロ短調」を聴く機会があった。ピアノ曲の難曲中の難曲として知られ、滅多に演奏される機会が少ないほど。私もその存在は知ってはいたが生の演奏を聴いたのは…

世界最大規模の公募展

(写真1 洋画部門の展示会場の様子) 今年も盛大に日展開催 東京・六本木の国立新美術館で開催された。この後京都、名古屋、神戸、富山に巡回する。 日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書の5部門から構成される総合美術展で、応募作品数が1万点を超え、公募展と…

白堊芸術祭今年も盛大に

(写真1 白堊芸術祭の様子) 同窓会の総合美術展 今年も12月13日まで神田神保町の文房堂ギャラリーで開催された。来場者は大半が同窓生のようだったが、ここのところ集まる機会が少なかったせいか、久々のにぎわいだった。 白堊芸術祭とは、高校時代の…

駅すぱあと社員『乗り鉄エキスパート』

鉄道ファン初心者への指南書 駅すぱあとは、乗換案内ソフト。著者はここの社員4人。いずれも乗り鉄とのこと。 鉄道ファン初心者あるいはこれから鉄道ファンを目指そうとする人たちへの指南書。 まずは、旅の目的は何かとあり、旅の計画を立てよう、計画の立…

映画『3つの鍵』

(写真1 映画館で配布されていたチラシから引用) それぞれの道 ローマにある同じ高級アパートに3つの家族が住んでいる。 3階に住む夫婦で裁判官という家族の息子が酔っ払い運転で女性をひき殺してしまう。父親は息子がこどもの頃から厳格で、このたびの…

ポール・ペンジャミン『スクイズ・プレー』

ポール・オースターの別名義作品 現代アメリカ文学を代表する作家であるポール・オースターが、オースターとして世に認められる前、別名義で書いた処女作である。1982年の作品で、これが私立探偵を主人公に据えた正統派ハードボイルドというのもオースター…

映画『川っぺり ムコリッタ』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用) 荻上直子監督作品 荻上直子監督作品。新作が出れば必ずといっていいほど観に行く監督の一人。「かもめ食堂」「めがね」「トイレット」「彼らが本気で編むときは」などと好んで観てきた。このたびの新作は…

デイビッド・T・ジョンソンほか『検察審査会』

日本の刑事司法を変えるか 検察審査会とは、検察官が下した不起訴処分を検証し、事件の再捜査や起訴すべきかを決定する仕組み。11人の市民で構成される組織である。裁判員制度と並んで日本の刑事司法制度のもう一つの市民参加の形態。日本のこの検察審査会…

『三浦千波展』

(写真1 会場で自作の作品をバックに三浦千波さん) 豊かな色彩に感服 2年ごとに開かれている三浦千波さんの個展。会場はいつもの銀座の兜屋画廊。 会場に入ってびっくりした。明るい色彩の作品が多いのである。私は三浦さんのファンで個展は必ず見ている…

イアン・グラハム『世界史を変えた50の船』

貴重な図版が素晴らしい ここのところ図書館はよく利用している。徒歩10分から20分圏内に二つの公立図書館があり、運動がてら歩いて回っている。もう一つ近所には大学図書館もあるのだが、こちらはコロナ下で現在は外部の利用を制限している。 図書館で…

こにしけいほか『しまずかん』

こども向けの解説書 日本の離島が紹介されている。イラストが豊富でページをめくるのが楽しくなる。当然、文章もやさしい。全部で50の島がとりあげられており、それぞれの島の成り立ちや概要がわかるようになっている。 一つ引いてみよう。 悪石島(あくせ…

松本清張『松本清張推理評論集』

1957-1988 松本清張(1909-1992)のミステリに関する評論集であり、作家論で構成されており、ある種、清張一流の小説作法であり文章読本でもある。 清張は、推理小説の根幹はトリックと意外性にあるといい、「推理小説を書いてみて、これは…

映画『オフィサー・アンド・スパイ』

(写真1 映画館で配布されていたチラシから引用) ロマン・ポランスキー監督作品 『戦場のピアニスト』や『ローズマリーの赤ちゃん』などで知られる鬼才ロマン・ポランスキー監督作品。89歳という。久しぶりの作品だが、まったく衰えを見せない重厚な映画だ…

〝最長片道切符の旅〟終点が変更に

(写真1 起点の稚内駅=2016年3月27日) 西九州新幹線開業で新大村駅に 9月23日の西九州新幹線開業に関連して面白い記事が出ていた。つまり、最長片道切符の旅の終点が変更になったというのだ。 最長片道切符とは、JR路線で同じ駅を2度通らずに…

彼岸花の季節

(写真1 濃い朱の彼岸花) 暑さ寒さも彼岸まで 暑さ寒さも彼岸までとはよくぞ言ったものだ。この頃はめっきり秋めいて、朝晩は肌寒いほど。上に羽織るものが欲しくなるようだ。 その名もズバリ彼岸花が咲いている。この花を見かけるとやはり秋だと感じる。…

川上昌裕『限界を超えるピアノ演奏法』

音楽家を目指すヒント 著者川上昌裕は、世界的天才ピアニスト辻井伸行を育てたことで知られる。 そのエピソードが興味深い。 辻井が小学1年、川上がウィーン留学から帰国して間もないころ、初めて彼の自宅で会った際、優れたバランス感覚、正しく鋭敏な音感…

ドナルド・E・ウェストレイク『ギャンブラーが多すぎる』

巨匠ウェストレイク幻の逸品 いやはや驚いた。今頃になってウェストレイクの新作が読めるなんてびっくりした。もっとも、本作は1969年の作品で、日本ではこのたび初めて訳されたのだけれど。 ドナルド・エドウィン・ウェストレイク(1933-2008)は…

映画『復讐は私にまかせて』

(写真1 映画館で配布されていたチラシから引用) インドネシア映画 インドネシア映画とは珍しいが、渋谷のイメージフォーラムで観た。監督エドウィン、撮影芦澤明子。エドウィンはインドネシア気鋭の監督、芦澤は黒澤清作品で知られる。 暴力映画、恋愛映…