ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

東武鉄道ヨ101形

(写真1 東武鉄道ヨ111車掌車模型)私鉄車掌車の代表格 友人が贈ってくれた。私の車掌車好きを知ってのことらしい。添えられた手紙には「貨物列車の末尾にポッッと赤いランプが点る風情は失いたくないもの」と記してあって、「もはや絶滅危惧種であり(…

大宮から八王子へ

(写真1 大宮駅3番線ホームで発車を待つむさしの号。行き先表示は「八王子」)むさしの号 大宮駅(埼玉県さいたま市)から八王子駅(東京都八王子市)へ、あなたならどのようなルートを使うだろうか(もちろんその逆でもいい)。同じ首都圏にあって北部か…

笹田昌宏『車掌車』

車掌車へのほとばしる愛情 車掌車の全容が概説されている。いやあ、それにしても素晴らしい。車掌車に関してこれほどまとまった本の刊行はわが国では初めてではないか。それも、オールカラーの写真がふんだんに載っているムックだから読み進むに楽しい。車掌…

ジェフリー・アーチャー『剣より強し』

クリフトン年代記第5部 波瀾万丈に展開されてきたクリフトン年代記。1919年ハリー・クリフトンの誕生前夜から始まった物語は、ほぼ1年に1部ずつのペースで刊行されてきて、第5部では1964年まで進んできた。 ベストセラー連発の人気作家となったハ…

京都鉄道博物館

(写真1 20両ものSLが格納されて壮観の扇形車庫と手前は転車台)日本最大の鉄道博物館 いやあ楽しい。この日は平日だったのだが折からの鉄道ブームも手伝って大変な賑わい。蒸気機関車から新幹線まで53両もが様々な工夫を凝らして展示されている。 今…

映画『ブルックリン』

(写真1=映画館で配布されていたパンフレットから引用) 独特のアイデンティティ ラストシーンがいい。万感の思いが募って幸せになれる。これほど素直に主人公に拍手を送りたくなった映画も珍しい。 アイルランドからアメリカに渡ったエイリシュ。母を残し…

遼東半島の先端老鉄山灯台

(写真1=灯台から黄渤海を望む)渤海と黄海との分界線 このたびの大連滞在中には遼東半島の突端に出かけた。 遼東半島とは、中国遼寧省の南部、渤海と黄海を分かつように突き出ていて、山東半島と対置している。かつて、満州国があった時代、日本が関東州…

大連の鉄道

(写真1=大連の中心に位置する大連駅。貫禄あるたたずまいで、交通の要衝でもある)発達している市内鉄道網 このたびの旅行では大連に3泊4日滞在した。期間中の1日は市内見物を兼ねながら大連の鉄道を一通り乗ってみた。 大連の鉄道は、中国鉄道部すな…

北京から大連へ鉄道旅

(写真1=北京南駅7番線で発車を待つ大連北駅行き高鉄列車和諧号) 高鉄で842キロ5時間 先日の中国旅行では、北京からの帰途は大連に寄った。北京から大連へは高鉄(高速鉄道)を利用した。 高鉄は中国自慢の新幹線鉄道網で、2007年に運行が開始さ…

池澤夏樹『砂浜に座り込んだ船』

哀悼に満ちた短編集 短編8編が収められている。 巻頭にある表題作の「砂浜に座り込んだ船」は、亡くなった友人と語り合う話。砂浜に乗り上げて座礁した貨物船を現地に見に行き、撮ってきた写真を自宅で見ていると、隣に友人がいた。友人は「こういう写真を…

伊王島灯台(長崎市)

(写真1=長崎港入港を照らす伊王島灯台) 西洋の佇まいを見せる長崎港への玄関灯 野母崎からの帰途、伊王島に寄った。 伊王島は、長崎から南西に鋭く突き出た長崎半島の中程あたり、長崎港への入港を塞ぐように細く鋭く突き出た先端にあたる。このあたり、…

樺島灯台と野母崎(長崎市)

(写真1=樺島灯台から見た野母埼。本土最西端である) 本土最西端は長崎港への玄関口 九州を鉄道で巡る岬への旅。3日目に宮崎から吉都線、肥薩線、鹿児島本線、長崎本線と乗り継いで長崎に到着した。途中、寄り道をしたからでもあるが、大半が鈍行ばかり…