ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

城ヶ島の東端安房埼灯台

(写真1 太平洋に臨む安房埼灯台全景) 城ヶ島の灯台② 安房埼灯台は城ヶ島の東端に位置する。 三崎口駅からバスで城ヶ島に向かうと、城ヶ島大橋を渡ってすぐ白秋碑バス停があり、ここから丘の上に登ること約10分。登ったところが県立城ヶ島公園で、松林や…

島の西端に建つ城ヶ島灯台

(写真1 城ヶ島灯台全景) 城ヶ島の灯台① ここのところ天候が安定していなくて泊まりがけの旅行はしにくい。それで気象情報を睨みながら晴れの日を狙って日帰りのできるところへ出掛けている。これなら、あらかじめおおよその計画は立てておくものの、当日…

灯台150周年

(写真1 建設から150年となる観音埼灯台) 日本初は観音埼灯台 今年は明治になって150年。日本に初めて洋式灯台ができて150周年でもある。 日本最初の洋式灯台である観音埼灯台の起工日が1868年(明治元年)11月1日であることにちなんでい…

映画『野いちご』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用) ベルイマン生誕100年映画祭 ベルイマン生誕100年映画祭というのが千葉県柏市のキネマ旬報シアターで開かれている。1ヶ月の期間中4本の作品が上映されるようで、そのトップが『野いちご』だった。…

韓国映画『タクシー運転手』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用) 光州事件を描く 2017年の韓国映画である。監督チャン・フン。 日本で光州事件として知られる、1980年のいわゆる韓国の「5.18民主化運動」が正面から取り上げられている。 パク・チョンヒ(朴正…

戸田泰生画「往来」

(写真1 自身の作品「往来」と並んで戸田泰生さん) 遊び心も加わって 上野の東京都美術館で開催された絵画の公募展第48回純展に出品されていた。100号の大作である。 戸田さんとは仕事上の関わりがあってもう40数年来も昵懇にさせていただいている…

内田洋子『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』

「本が本を連れてくる」 モンテレッジォは、イタリア北部、トスカーナ州の山深い寒村。ここの村人たちは、かつて、貧しさから逃れ現金収入を得るために村を出て本を担いで行商して歩いたという。それはどういうことだったのか、非常なる興味を抱いて本書の物語…

碓氷峠越え

(写真1 復元された旧軽井沢駅舎) 軽井沢から横川へバスで このたびの甲斐から信濃を回る旅では、帰路の終盤には、新幹線を使わずに碓氷峠を越えた。 かつての信越本線は、北陸新幹線の開通に伴う並行在来線の措置により、峠越えとなる横川駅と軽井沢駅の…

これも車掌車?

(写真1 清里-野辺山間で目撃したこれは車掌車?) 小海線車窓から目撃 先日、小海線の旅をした際、清里駅を出て野辺山駅との間左窓に車掌車らしきものが目撃できた。 JR最高地点の標柱を撮影しようとカメラを構えていたところ、大きな標柱を過ぎて間もな…

高橋弘希『送り火』

芥川賞受賞作 後味の悪い小説だ。面白くないとは言わないが、読んで楽しくもない。芥川賞受賞作だから読んだけれども、そうでなかったら手に取らなかっただろう。 ただ、文章はうまい。濃密な描写できちんとしている。ただし、やや硬質だ。とても三十代の作…

池澤夏樹『終わりと始まり2.0』

率直な時評で人気のコラム 朝日新聞に連載されてきた時評を中心としたコラム集の第二集。2017年末までの4年分が収録されている。 連載が一か月に1度という頻度がいいようで、世の動きを一か月ごとに区切り、その中からテーマを選び、それに関わる情報…

池内紀・松本典久編『読鉄全書』

鉄道ものアンソロジー タイトルが断然いい。読鉄(よみてつ)とはふるっている。鉄道趣味世界も幅は広くて、鉄道の写真撮影を趣味とする撮鉄(撮り鉄)、鉄道に乗っていることが楽しい乗鉄(乗り鉄)から車両派や廃線派などとあってそれぞれに一派一家を構え…

スティーヴン・キング『刑務所のリタ・ヘイワース』

(写真1 『刑務所のリタ・ヘイワース』所収の「ゴールデンボーイ」) 映画『ショーシャンクの空』原作 アメリカ映画『ショーシャンクの空』をテレビで見たところとてもいい映画で味わい深かったので原作を手に取った。すでに原作を読んでいた映画を観ることは…