ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

03-02 映画ノート

映画『ドリーム』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用)感動的な映画 実に感動的な映画だった。いい映画を観たという満足感が強かった。 人種差別が取り上げられているのだが、今さらというところが微塵もないし、エピソードが巧みでまったく陳腐化されていない…

映画『静かなる情熱』

(写真1 映画館に掲示してあった看板から引用)エミリ・ディキンスンの生涯 アメリカの詩人エミリ・ディキンスンの生涯が描かれている。 マサチューセッツ州のアマストが舞台。南北戦争のころだから19世紀なかば。ラヴィニアが膨大な詩篇を発見する。姉のエ…

映画『三度目の殺人』封切り日に観る

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用)一級のサスペンス 弁護士の重盛は、殺人及び死体損壊事件の被告三隅の弁護を依頼される。三隅は勤めていた食品加工会社の社長を多摩川河川敷に呼び出しスパナで殴打し殺した上、ガソリンをかけて焼いた罪…

映画『パターソン』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用)詩のある生活 舞台はニュージャージー州パターソン市。バスの運転士パターソンが主人公。たまたま同名のようだ。妻のローラとブルドッグのマーヴィンが家族。 映画はこのパターソンの7日間を淡々と描いて…

映画『甘き人生』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用)「よい夢を マッシモ」 1969年トリノ。仲のいい親子。しかし、若い母は「よい夢を マッシモ」という言葉を残して急死してしまう。少年は母の死を受け入れられず、幻影にさいなまされる。 1992年ロ…

映画『セールスマン』

(写真1 映画館に掲示されていたパンフレットから引用)息詰まるサスペンスの傑作 イラン映画。アスガー・ファルハディ監督作品。 小さな劇団で俳優をしている仲のいい夫婦。ある日、妻が先に帰宅しシャワーを浴びようとしているところ呼び鈴が鳴る。てっき…

映画『残像』

(写真1 映画館で配布されていたパンフレットから引用)アンジェイ・ワイダ監督遺作 1948年12月のワルシャワとおぼしきポーランドの都市。スターリンの巨大な赤い肖像幕がビルを覆い、「インターナショナル」の歌が街に大音響をまき散らしている。やっ…

映画『ジュリエッタ』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用)上質のスペイン映画 上質の映画だ。切れのある映像という言い方があるのかどうか、映像にメリハリがあって、サスペンス風の物語がいっそう際立っている。 舞台はマドリード。中年女性のジュリエッタ。男の…

映画『娘よ』

(写真1 映画館で配布されていたパンフレットから引用)パキスタン映画 これは何とも珍しいパキスタン映画である。日本初公開とある。各地の国際映画祭で数々の賞を獲得している。アフィア・ナサニエル監督作品。 カラコルム山脈の懐に抱かれた村。多くの部…

映画『家族の肖像』

(写真1 映画館で配布されていたパンフレットから引用)ルキーノ・ヴィスコンティ監督作品 1974年に公開されたイタリア映画のデジタルリメーク版である。 1950年代とおぼしきローマ。高級なアパルトマンに一人暮らす老教授。壁一面に飾られている絵…

映画『彼らが本気で編むときは、』

(写真1 映画館で配布されていたパンフレットから引用)荻上直子 第二章 荻上直子の脚本・監督作品。 『かもめ食堂』や『めがね』などと楽しんできたこれまでの荻上作品とはまったく作風が違っていた。それに、荻上作品に常連の小林聡美や、もたいまさこなど…

映画『マイルス・アヘッド』

(写真1 映画館に掲示されていたポスター)マイルス・デイヴィス空白の5年間 マイルス・デイヴィス(1926-1991)とは、アメリカのジャズトランペット奏者。ファンの間ではジャズの帝王などと呼ばれている。たびたび来日しており日本でも今なおファ…

映画『聖の青春』

(写真1 映画館で配布されていたパンフレットから引用)壮絶な人生を演じきる 森義隆監督作品。 主演した怪童村山聖の松山ケンイチと天才羽生善治を演じた東出昌大が断然いい。これほど役に打ち込んだ俳優を知らない。とにかく熱演である。 特に松山は村山…

映画『われらが背きし者』

(写真1 映画のパンフレット)原作ジョン・ル・カレ モロッコに休暇で来ていたロンドンの大学教授のペリーと弁護士のゲイル夫妻に家族とバカンスに来ていたロシア人のディマが接触してくる。 ペリーはディマからUSBメモリースティックを渡されロンドンに帰…

映画『淵に立つ』

(写真1 映画館に掲示されていたポスター) 徹底して映像で語る 深田晃司監督・脚本・編集作品。今年のカンヌ国際映画祭で「ある視点」部門審査員賞を受賞している。 小学生の女の子がオルガン練習をしている場面から映画は始まる。 発表会が近いらしく母親が付…

映画『レッドタートルある島の物語』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用)示唆に富んだ物語 アニメーション映画である。原作・脚本・監督マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット。スタジオジブリとの日仏合作。 若い男が無人島に漂着する。嵐で小舟が難破したのだった。小さな島だが、飲…

映画『ティエリー・トグルドーの憂鬱』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用) 秀逸なありふれた話 この映画に対する評価は真っ二つに分かれるに違いない。 なんだどこにでもある話ではないかといって片付けるのか、社会の問題を鋭く追求したととらえるのか。 結論から言うとそのどち…

映画『後妻業の女』

(写真1 主演する大竹しのぶ=映画公式サイトから引用)天才大竹しのぶの熱演 後妻業の女とは、年寄りと結婚し、その死によって遺産を掠め取ることを生業にしている女とでも言えるだろうか。 ターゲットは、資産のある男。高齢で持病があればなおさらいい。…

映画『イレブン・ミニッツ』

(写真1 映画館に掲示されてあったポスターから引用)パズルのピースがはまった衝撃のラスト 監督はポーランドの名匠イエジー・スコリモフスキ。ポーランド/アイルランド合作。 約束の午後5時きっかりに女優をホテルの一室に呼んで面接をする映画監督。下心…

映画『ブルックリン』

(写真1=映画館で配布されていたパンフレットから引用) 独特のアイデンティティ ラストシーンがいい。万感の思いが募って幸せになれる。これほど素直に主人公に拍手を送りたくなった映画も珍しい。 アイルランドからアメリカに渡ったエイリシュ。母を残し…

映画『或る終焉』

(写真1=映画館で配布されていたパンフレットから引用) 死と向き合う秀逸な映画言語 監督・脚本ミシェル・フランコ。主演ティム・ロス。 主人公のデヴィッドは看護師。とくに終末期の患者のケアを専門に手がけている。 初老の女性を最後まで看取り、葬儀に…

ブログ開設の挨拶

(写真は北海道恵山岬。大海原を前に両手を広げて余る240度もの眺望だ) 旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。 出版社勤務をリタイアし今日も旅枕に夢を見る古希男が勤務時代のブログ「秋葉原日記」、「AKIBAノー…