ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

00-02日本海峡紀行

平舘海峡を横切る

日本海峡紀行 (写真1 平舘海峡を進む船舶。陸奥湾と津軽海峡をつなぐ重要な海上交通路である) 下北半島から津軽半島へ 平舘海峡とは、下北半島と津軽半島の間にある海峡。南北方向に延びる海峡で、陸奥湾と津軽海峡を結ぶ。海峡幅は狭くて、最狭部はわず…

大間から脇野沢へ

日本海峡紀行 (写真1 )かつての国鉄大畑線大畑駅だった下北交通大畑出張所) 下北半島を北端から南端へバス移動 函館大間航路で大間に上陸したあとは、下北半島を大間から脇野沢にバスで移動した。大間岬から下北バスでまずはむつバスセンター。ここでJ…

大間航路で津軽海峡を渡る

日本海峡紀行 (写真1 函館大間航路フェリーから見た津軽海峡と遠く大間埼灯台) 本州と北海道を最短で結ぶ 津軽海峡を渡る二つのフェリー航路のうち、青森から函館へ青函航路で向かった帰途は、もう一つの航路である函館大間航路で戻ってきた。青函航路に…

函館湾を守る葛登支岬灯台

日本海峡紀行 (写真1 大型灯台の葛登支岬灯台全景) 独特のレンズと灯質 青森から函館を目指し海路を行くと北上を続け陸奥湾を抜け津軽海峡を渡って見えてくるのが葛登支岬(かっとしみさき)灯台である。函館湾の入口に位置し、ここで進路を右にとると函…

津軽海峡を照らす龍飛埼灯台

日本海峡紀行 (写真1 津軽海峡の西の入口を照らす龍飛埼灯台) 白神岬と対置し海峡入口を守る 海峡に灯台はなくてはならないものだが、津軽海峡が演歌の似合う海峡というなら、龍飛崎は荒々しくも何と詩的な響きか。 岬は概して風の強いものだが、龍飛崎の…

津軽海峡を渡る

日本海峡紀行 (写真1 青函航路を渡るフェリーからみた津軽海峡) 青函航路で函館へ 津軽海峡ほど演歌の似合う海峡もないのではないか。風の強さか、北へ渡るという心情か、寂しさがつのり、心して渡らなければならい覚悟がいるようだ。 津軽海峡とは、本州…

浦賀水道 海峡の町

日本海峡紀行 (写真1 燈明堂に近い浦賀港の港口) 浦賀水道を渡る④ 海峡は、海峡を渡ることがまずは魅力だが、海峡の町も楽しみ。 三浦半島側は横須賀であり、房総半島側は金谷である。 このたびの浦賀水道二日がかりとなった海峡の旅では、途中、横須賀に…

浦賀水道四つの岬・灯台

日本海峡紀行 (写真1 洲埼灯台から見た三浦半島) 浦賀水道を渡る③ 浦賀水道を囲む四つの岬・灯台。1日目に三浦半島の剱埼灯台と観音埼灯台を訪ね、2日目には房総半島の洲埼灯台と富津岬を踏破した。洲埼灯台 三浦半島久里浜港から東京湾フェリーで房総半…

浦賀水道の灯台と岬

日本海峡紀行 (写真1 浦賀水道を航行する船舶) 浦賀水道を渡る② 三浦半島と房総半島に挟まれた浦賀水道には、取り囲むように四つの岬・灯台がある。 三浦半島側には、剱埼灯台と観音埼灯台、房総半島側には洲埼灯台と富津岬である。なお、富津岬には灯台は…

浦賀水道を渡る

日本海峡紀行 (写真1 浦賀水道を渡るフェリーの航跡) 東京湾と外洋をつなぐ海峡 東京湾に海峡があるとはちょっと想像もできにくい。もちろん、水道も瀬戸も海峡のうちという意味においてだが、湾内に海峡があるものかとも思う。それなら海峡とは何かとい…

まるで川のような狭水道音戸の瀬戸

日本海峡紀行 (写真1 音戸の瀬戸。手前が音戸大橋で、奥が第二音戸大橋) 呉港と安芸灘を最短で結ぶ 瀬戸とは、狭い水道のこと。つまり、瀬戸も水道も海峡である。 音戸の瀬戸は、広島県呉市の本州側と対岸の倉橋島との間の水道。平清盛が開削したという言…

生活の中の尾道水道

日本海峡紀行 (写真1 千光寺の展望台から見下ろした尾道水道) まるで〝箱庭〟のような美しさ 尾道水道は、尾道そのもの。尾道水道なくして尾道の町はなかったわけで、町の中に水道をかかえているようなものだし、こういう海峡と町との関係は少ない。 尾道…

自転車で船でバスで来島海峡

日本海峡紀行 (写真1 来島海峡大橋から眼下に見た来島海峡。潮流の様子もわかる) 3度も渡って楽しめる海峡 このたびの海峡巡りでは、来島海峡は3度渡った。つまりどういうことかというと、海峡は船で渡りたいものだが、初めは自転車で渡り、次に船で渡…

不思議のクダコ水道

日本海峡紀行 (写真1 クダコ水道の中央に位置するクダコ島。頂上にはクダコ島灯台) 海軍と水軍の航路 瀬戸内海西部地域の海峡巡りを計画していたところ、クダコ水道なる地名を見つけた。地元ではつとに知られた名前なのだろうが、私には浅学にして知らな…

釣島海峡と釣島灯台

日本海峡紀行 (写真1 眼下に釣島灯台と釣島海峡を望む) 連合艦隊の海峡 釣島(つるしま)海峡とは、瀬戸内海の西部、斎灘(いつきなだ)と伊予灘を結ぶ海上交通路。愛媛県松山市の沖合、興居島(ごごしま)と中島との間に位置する。 かつて、広島県呉市の…

豊麗な瀬戸内海

日本海峡紀行 (写真1 瀬戸内海の西端関埼灯台からの展望) 数多くの海峡が結ぶ 瀬戸内海は、東は紀伊日ノ御碕灯台と蒲生田岬灯台を結んだ線、西は佐田岬灯台と関埼灯台を結んだ線の内側で、国際的にはこの範囲が瀬戸内海とみなされている。 東西に約450…

交通量多い明石海峡

日本海峡紀行 (写真1 江崎灯台から見た明石海峡。多くの船舶が行き交い、対岸の明石ではビルが海際まで屹立しているのが見て取れる) 大阪湾と播磨灘をつなぐ 紀伊水道、紀淡海峡、鳴門海峡と続いてきた淡路島に関わる四つの海峡巡りの四つ目。 大阪湾と瀬…

渦潮の鳴門海峡

日本海峡紀行 (写真1 鳴門海峡を一またぎする大鳴門橋) 播磨灘と紀伊水道をつなぐ 淡路島は、瀬戸内海の東側をふさぐような位置にある。瀬戸内海は内海であって、東西に450キロ、南北には15~55キロと細長く、古来、畿内と九州を結ぶ重要な海上交…

大阪湾と紀伊水道をつなぐ紀淡海峡

(写真1 淡路島の東端生石鼻から見た紀淡海峡) 日本海峡紀行 紀淡海峡とは、読んで字のごとく、紀州と淡路島の間の海峡である。具体的には、和歌山県和歌山市の田倉崎と兵庫県洲本市の生石鼻(おいしはな)の間を指し、海峡幅は約11キロ。海峡は、大阪湾…

悠久たる紀伊水道

(写真1 紀伊日ノ御埼灯台から見た紀伊水道。晴れていれば対岸にかすかに四国が望める) 日本海峡紀行 紀伊水道――何と悠久たる海峡か。 この水道はかねて一度は渡ってみたいと願っていた。海峡の魅力がすべて揃っているのである。 海峡幅は約40キロ。最狭…