ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

津軽線三厩駅

シリーズ 行き止まりの終着駅 (写真1 津軽半島最北端津軽線三厩駅=2017年9月4日) 色濃く漂う最果ての旅情 太宰治も『津軽』で「この先に道はない。だぼんと海に落ちるだけだ」と書いていたように、龍飛への道は一本道で、龍飛へ行こうとすると鉄道…

越美北線九頭竜湖駅

シリーズ 行き止まりの終着駅 (写真1 越美北線の終点九頭竜湖駅=1993年6月27日) 越美国境越えられず 鉄道の路線名は、鉄道の成り立ちを背景に決められる場合が多い。釜石線や長崎本線などのように終点の駅名を取ることも多いし、起点終点の旧国名…

男鹿線男鹿駅

シリーズ 行き止まりの終着駅 (写真1 初めて降り立った1995年の男鹿駅) 入道埼への最寄り駅 私はそもそも岬が好きで、全国の岬・灯台をこつこつと訪ね歩いてきた。 そんな折、宮脇俊三さんの名著『時刻表2万キロ』を読んで、全国の鉄道を踏破するなど…

アンソニー・ホロヴィッツ『その裁きは死』

本格ミステリーの傑作 『メインテーマは殺人』に続いて探偵ホーソーンシリーズの第2弾である。本作も事件は難解で、第一級の傑作ミステリーである。 主人公は元刑事のダニエル・ホーソーン。ロンドン警視庁の顧問として難事件の捜査に当たっている。ホーソー…

静岡県立美術館

(写真1 ロダン<カレーの市民>の展示) 素晴らしいロダンのコレクション 美術が好きで、美術館にはしばしば足を運ぶ。旅行などで地方へ出かけたときには、その地の美術館を見学する。時間が許す限り駆け足でめぐることもあれば、あらかじめ美術館を旅程に組…

三保の松原の清水灯台

(写真1 地元では三保灯台と呼ばれている清水灯台の美しい姿) 八角形の美しい灯台 通称三保灯台と呼ばれる清水灯台は、三保半島の東端に位置する。一帯は、世界遺産三保の松原で知られる景勝地であり、灯台は松林の中にたたずんでいる。 清水灯台へは、東…

笠間日動美術館

(写真1 笠間日動美術館外観) 充実したコレクション 銀座の日動画廊の創業者である長谷川仁・林子夫妻が縁の笠間市に建てた私設の美術館。日本を代表する画商だけにさすがに素晴らしいコレクションで知られる。 笠間城跡の山麓にあり、市街中心の笠間稲荷神…

笠間にて

(写真1 日本三大稲荷の笠間稲荷神社) 笠間稲荷の門前町 冬の日差しを選んで茨城県の笠間を訪れた。笠間は、茨城県の中部、水戸の西に位置し、栃木県境に近い。笠間稲荷の門前町として栄え、笠間焼で知られる陶器の町でもある。古くは笠間藩の城下町でもあ…

日高本線と様似駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 日高本線の終点様似駅) さようなら様似駅 災害に見舞われて不通になっていた路線が復旧されずにそのまま廃線になるほど腹立たしくも悲しいことはない。 高千穂鉄道がそうだったし、岩泉線も結局そうなった。災害から7年を経て復…

春を見つけた

(写真1 濃い紅色をした寒梅) 梅と椿咲く まことに寒い日が続いている。今年はことのほか寒いのではないか。もっとも、毎年同じように感じてはいるが。 そうした中で、散歩の途中で春を見つけた。一つは梅の花。ちょっといくら何でも早すぎると思ったが、…