ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

こにしけいほか『しまずかん』

こども向けの解説書

 日本の離島が紹介されている。イラストが豊富でページをめくるのが楽しくなる。当然、文章もやさしい。全部で50の島がとりあげられており、それぞれの島の成り立ちや概要がわかるようになっている。
 一つ引いてみよう。
 悪石島(あくせきじま)。鹿児島県、島民79人、面積7.49㎢。鹿児島から船で約10時間。トカラ列島に浮かぶ有人島。お盆の最終日に開催される奇祭が有名で、国の重要文化財に指定されている。
 基礎データの〝しまちしき〟によると、最高標高584m、年間平均気温18.9℃、年間降水量3236.5㎜とあり、〝しまるーと〟によると、東京→飛行機110分→バス50分→船615分→悪石島とある。
 なお、日本最南端の波照間島は載っていなかった。理由はわからない。私はこの島には10数年前になるが一度だけ行ったことがある。平べったい島で、中央部の最高標高が60メートルに過ぎなく、波照間島灯台が建っている。人口は500人ほどで、島に交通信号機が1カ所しかなかった。それも、教育用に学校の校庭に立っているもので、事実上、一般道路には一つもないというのどかさだった。南十字星が見えた。一方、最西端の与那国島は載っていた。
 著者は、こにしけい、たきざわしょうたろう、しまもりなつこ。
(講談社刊)