ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

若桜鉄道と若桜駅

特集 私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 若桜鉄道の終点若桜駅) 深い叙情に惹かれる 日本の鉄道には約800もの路線があるが、途中の車窓風景が楽しみというほかに終着駅が魅力という路線もある。 その一つが若桜鉄道と若桜駅。もっとも、有名な観光…

不動まゆう『愛しの灯台100』

ほとばしる灯台への愛情 不動さんは、フリーペーパー『灯台どうだい?』の編集長。自費発行で無料配布している。テレビやラジオへの出演や新聞、雑誌への執筆でも知られ、灯台フォーラムの運営にも携わっており、その多くは灯台ファンを増やそうというもので…

寺井力三郎展

(写真1 寺井力三郎<廻送列車>=会場で販売されていた絵はがきから引用) 暮らしに息づく絵画 埼玉県加須市のサトヱ記念21世紀美術館で開催されている。 寺井は埼玉県羽生市在住。1930年生まれで、卒寿記念とある。代表作がそろっており画業の全体像を…

サトヱ記念21世紀美術館

(写真1 彫刻が立ち並ぶ美術館の外観) 彫刻と絵画と庭園と 埼玉県加須市所在。東武伊勢崎線花崎駅から徒歩約20分。平成国際大学と道を隔てて向かい合っている。同大はスポーツで鳴らす埼玉栄高校や花咲徳栄高校などを擁する佐藤栄学園の運営で、美術館は…

ジェフリー・アーチャー『レンブラントをとり返せ』

新しい警察小説のシリーズ アーチャーの新作である。それも警察小説である。アーチャーに警察小説は初めてではないか。もっとも、アーチャー自身は「これは警察の物語ではない、これは警察官の物語である」と巻頭に一筆入れているが。 主人公は、ウィリアム・…

春遠からじ

(写真1 うっすらと赤く染まりだした冬のあけぼの) 冬来たりなば 冬来たりなば春遠からじ。 イギリスのロマン派詩人シェリーの詩の一節で、辛いことがあっても耐えていればいずれは幸せがやってくるというのが本来の意味らしいが、寒く厳しいとはいっても…

東海・近畿・中国・四国・九州

『旅する日曜美術館』 NHK日曜美術館制作班編による全2巻の下巻。 テレビで取り上げた番組を再構成しながら、新たに美術館を訪ねた美術館紀行を加えて構成しており、本巻では東海・近畿・中国・四国・九州の36館が紹介されている。 この番組は好きで毎週欠…

NHK日曜美術館制作班編『旅する日曜美術館』

北海道・東北・関東・甲信越・北陸 テレビで取り上げた番組を再構成しながら、改めて美術館を訪ねた美術館紀行で構成されている。 全2巻で構成されていて、上巻下巻とも第1巻第2巻とも特に断りはないが、本書は上巻にあたるようで、北海道・東北・関東・甲信越・…

映画『燃ゆる女の肖像』

(写真1 映画館に掲示されてあったポスター) 素晴らしい映画言語と映画美 美しい映像。それが独特の映画言語を表現している。会話は少ない。音楽も少ない。登場人物も少ない。ほとんど女性ばかり。しかしそれでも豊穣な物語を紡いでいる。カメラが少ない会…

梯久美子『サガレン』

樺太/サハリン境界を旅する サガレンとは、宮澤賢治が旅した時代の樺太の呼称の一つ。 この島は、実効支配した国によって樺太、サハリンなどと呼び名が変わってきていて、そのつど〝国境〟も動いてきた歴史があり、当然、敷設されていた鉄道においてもその版…

2021年の初詣

(写真1 1月4日神田明神の様子) 空いていた神田明神 例年なら元旦に出かけている初詣。今年は4日になって神田明神にお参りした。神田明神は、明治神宮や浅草寺ほどの規模ではないが、江戸総鎮守の格式もあり人気の神社。例年、スーツ姿のサラリーマンの…