ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大阪湾と紀伊水道をつなぐ紀淡海峡

(写真1 淡路島の東端生石鼻から見た紀淡海峡) 日本海峡紀行 紀淡海峡とは、読んで字のごとく、紀州と淡路島の間の海峡である。具体的には、和歌山県和歌山市の田倉崎と兵庫県洲本市の生石鼻(おいしはな)の間を指し、海峡幅は約11キロ。海峡は、大阪湾…

悠久たる紀伊水道

(写真1 紀伊日ノ御埼灯台から見た紀伊水道。晴れていれば対岸にかすかに四国が望める) 日本海峡紀行 紀伊水道――何と悠久たる海峡か。 この水道はかねて一度は渡ってみたいと願っていた。海峡の魅力がすべて揃っているのである。 海峡幅は約40キロ。最狭…

海峡を渡る

(写真1 龍飛崎から津軽海峡越しに北海道を望む) 日本海峡紀行 序文 海峡――何と詩的な響きか。海峡の向こうには何があるというのか。渡らずにはいられない。 日本は、主要4島をはじめ数多くの島々が連なる列島であり、当然、海峡も多くて独特の景観を生み…

ベートーヴェン交響曲第8番

(写真1 ベートーヴェンの第8番が収録されている6人の演奏家のベートーヴェン交響曲全集) 再発見の魅力 再発見などというと、ずぶの素人が生意気だが、実際、なかなかいいのだった。 ここ数ヶ月、毎日、ベートーヴェンのシンフォニーばかり聴いてきた。 …

映画『CODAあいのうた』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用) 心温まる家族の物語 漁師の一家。父と母と兄はろうあ者で、妹のルビーだけが健聴者という家族。毎日船を出して漁を営んでいる。ユーモアの絶えない家族で、ルビーは、耳の聴こえない家族のための手話によ…

春だ!春だ!

(写真1 春の女王とでも呼びたくなるようなハクモクレの花) 待ちわびた春 春だ、待ちわびた春がやっと来た。ここからはもう後戻りすることはないだろう。 ハクモクレンが咲いていた。肉厚の花弁が特徴で、高潔な純白さが美しい。紫色をしたシモクレンはち…

ベートーヴェン聴き比べ

(写真1 聞き比べを行ったCD全集。手前がバレンボイム) 第5を7人の指揮者で ここのところ毎日ひたすらベートーヴェンのシンフォニーだけをCDで聴いてきた。ベートーヴェンに交響曲は9曲。それを著名な指揮者ごとに聴き通してきた。 選んだ指揮者は…

フェルメール<窓辺で手紙を読む女>

(写真1 修復後の<窓辺で手紙を読む女>=会場で販売されていた絵はがきから引用) 17世紀オランダ絵画展 東京都立美術館で開かれている。 ドレスデン国立古典絵画館所蔵作品が集められており、目玉は、フェルメール<窓辺で手紙を読む女>。 この<窓辺で手紙…

ウクライナ応援コンサート

(写真1 数千人も集まったコンサートの様子) コバケンとその仲間たちオーケストラ 3月11日、池袋駅西口の野外劇場グローバルリングシアターで行われた。会場は、全席立見による入場無料で、会場には黄色と青色のウクライナの国旗を持った人々が三々五々…

アーノンクールのベートーヴェン

(写真1 交響曲全9曲を収録した5枚のCD。奥は80枚のCDボックス) ベートーヴェンを熟知 ニコラウス・アーノンクール(1929-2016)は、オーストリアの指揮者,チェロ奏者。古楽器の研究、演奏でも知られる。ベルリン・フィルやウィーン・フィル…

伊藤博康『日本珍景踏切』

魅惑の踏切ワールド 全国の踏切のユニークな写真が載っている。 珍景あり、絶景あり、花畑の踏切、都会の踏切、不思議な踏切もある。よくぞここまで踏切を集めたものだと感心した。全国各地130ほどもの踏切が紹介されていてすべてカラー写真である。この…

バレンボイムのベートーヴェン

(写真1 CD全集のパッケージ外装) ベートーヴェンを熟知 トスカニーニ、フルトヴェングラー、カラヤン、ワルターと続いてきたベートーヴェンの交響曲。いずれも巨匠揃い。特にベートーヴェンを振らせて名だたる評価の持ち主ばかり。そして5人目はバレン…

ワルターのベートーヴェン

(写真1 CD全集のパッケージ外装) 三大巨匠の一人 20世紀を代表する指揮者と称され、トスカニーニ、フルトヴェングラーと並んで三大巨匠の一人とされるワルター。 ブルーノ・ワルター(1876-1960)は、ドイツの指揮者。ユダヤ系であり、ナチス…

中谷一郎『JAXAの先生!宇宙のきほんを教えてください!』

あなたの常識は宇宙の非常識 民間人ですら宇宙旅行を楽しむ時代になってきたが、宇宙はまだまだ深淵。謎だらけと言えるほどで、宇宙への疑問は増すばかり。 本書ではその宇宙とは何か解きほどいてくれている。ただ、タイトルだけ見ると、こども向けのやさし…

カラヤンのベートーヴェン

(写真1 CD全集のパッケージ外装) 〝帝王〟とベルリンフィル トスカニーニ、フルトヴェングラーと続いてきたベートーヴェンの交響曲。ついにカラヤンの登場である。 ベートーヴェンのシンフォニーをカラヤン指揮のベルリンフィルハーモニー管弦楽団が演…