ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

しずくいし夏の音楽祭東京公演2017

(写真1 演奏が終わって挨拶する演奏者たち)林智之メモリアルコンサート 今年もミューゼシードのメンバーによって代々木上原のムジカーザで行われた。7月26日水曜日。 そもそも「しずくいし夏の音楽祭」とは、岩手県雫石町で毎年8月に開催されている室…

山形鉄道フラワー長井線

(写真1 日本最古の鉄橋フラワー長井線最上川橋梁)花とサクランボの路線 秋田内陸縦貫鉄道と由利高原鉄道という秋田県の二つの第三セクター鉄道に乗った後は、いったん秋田に戻り宿を取った。 翌日出直して秋田から奥羽山脈の西麓沿いに奥羽本線をひたすら…

由利高原鉄道鳥海山ろく線

(写真1 車窓には鳥海山が見え隠れしている)矢島線を継承した第三セクター鉄道 秋田内陸縦貫鉄道から角館で秋田新幹線に乗り継ぎ、秋田を経てその足で羽後本荘に向かった。 秋田県の第三セクター鉄道その2 由利高原鉄道は、旧国鉄の矢島線を継承した第三…

秋田内陸縦貫鉄道149分ひたすら

(写真1 沿線には美林が続き、時には鬱蒼とした杉林のトンネルまで出てくる)出羽山地を縦断する長大路線 このたびの東北地方鉄道旅。青森県からは秋田県へと移動した。弘南鉄道大鰐線を終点まで乗った後は奥羽本線で鷹ノ巣に向かった。 秋田県の第三セクタ…

弘前の弘南鉄道

(写真1 JR駅と並んでいる弘南鉄道弘南線弘前駅)弘南線と大鰐線 北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅からバスで津軽中里駅に出て、津軽鉄道、五能線と乗り継ぎ、ついに弘前へと至った。津軽半島を海峡に近いところから始めて津軽山地を越え、津軽平野を南下…

津軽鉄道に夏に乗る

(写真1 津軽鉄道の行き止まりの終着駅津軽中里駅) 岩木山とリンゴの車窓風景 先日の東北旅行では、三陸沿岸を北上したあとは青森県、秋田県、山形県と巡りひたすら鉄道の旅を楽しんだ。 青森県のローカル私鉄その1 まず、津軽鉄道。五能線五所川原駅と接…

奥津軽いまべつ駅を知っていますか

(写真1 連絡通路上から見た右が北海道新幹線、左下が津軽線津軽二股駅)青森県にある北海道新幹線の駅 奥津軽いまべつ駅は、青森県今別町にあるが、れっきとしたJR北海道が運営する北海道新幹線の駅である。 そもそも、かつてJR北海道に所属する線区に…

演奏会「N響 夏2017」

(写真1 演奏者たちが舞台に登場し始めた会場の様子)親しみやすい選曲 NHK交響楽団による夏恒例の東京公演。14日NHKホールで開かれた。スポンサー岩谷産業。 定期演奏会などと違ってクラシックファンに限らず一般が対象だから毎回親しみやすいプロ…

映画『セールスマン』

(写真1 映画館に掲示されていたパンフレットから引用)息詰まるサスペンスの傑作 イラン映画。アスガー・ファルハディ監督作品。 小さな劇団で俳優をしている仲のいい夫婦。ある日、妻が先に帰宅しシャワーを浴びようとしているところ呼び鈴が鳴る。てっき…

霧多布岬は今日も霧

(写真1 今日も霧が立ちこめた霧多布岬)深い情感の岬 道東の岬めぐり。納沙布岬からは花咲岬を訪ねた。ところが、いくら探しても灯台が見当たらない。カーナビにも出てこない。かつて一度訪れたことがあったのだが、情けないことに道順を忘れてしまったら…

納沙布岬霧にむせぶ

(写真1 霧にむせぶような納沙布岬灯台)日本最東端の岬 岬好きにとって難敵は、雨でも風でもなく雪でもない。それは霧で、それも薄くかかる分には幻想的でさえあって風情があるのだが、深い霧になってしまうとすべてを閉ざしてしまってはなはだ困る。何日…

知床半島と羅臼

(写真1 峠を越えていったら羅臼の街が雲海に沈んでいた。遠く横たわる黒い島影が国後島であろうか)望郷の思いも雲海に沈む 念願の知床岬を探訪したあとは峠を越えて羅臼に泊まった。 知床岬航路が発着するウトロ港に向けて、岬の付け根にあたる斜里からオ…

知床岬へついに

(写真1 知床岬の突端。平坦な台地上になっており、後背の高台に灯台がのぞいている)海路訪ねる ついに知床岬をこの目で見た。船上から眺めただけだが圧倒的感動だった。岬好きとしてはどうしても訪ねたい岬なのである。 踏破したとはいかないところがやや…

藤田宜永『喝采』

魅力ある探偵の登場 主人公は私立探偵浜崎順一郎。事務所は新宿の歌舞伎町である。31歳の時、父の急逝で受け継いだ。父は警察を辞め探偵事務所を開いていた。その頃浜崎は不動産ブローカーをやっていた。少年院に世話になっていたこともあった。 事件への…

島越駅と復活した吉村文庫

(写真1 三陸鉄道北リアス線のカルボナード島越駅)6年目の被災地へ(4) 三陸鉄道北リアス線島越駅は、宮古駅から7つ目、33.4キロ、列車で40数分のところ。陸路ではとても不便で自家用車で約2時間ほどもかかる。 ここは、駅舎が流出するなど北リ…

山田線の復旧工事進む

(写真1 駅構内の階段が完成していた陸中山田駅)6年目の被災地へ(3) 甚大な被害となった岩手県沿岸部の鉄道だが、復旧は各社各線が各様となった。全体的には山田線の帰趨がはっきりしやっと復旧の全体像が見えてきたというところだった。 岩手県沿岸部…

釜石から田老へ

(写真1 6年目にして初めて住宅が建ちはじめた大槌市街)6年目の被災地へ(2) 釜石を後に国道45号線の北上を続けた。鉄道でいえば、山田線の沿線ということになるが、津波被害のもっとも甚大だった地帯でもある。 壊滅した大槌で、新しい道路が引かれ…

6年目の被災地へ(1)

(写真1 陸前高田では14.1メートルもかさ上げして新市街地を建設していた)風化はさせない 先週は三陸に行ってきた。27日に現地に入った。 東日本大震災発生以降毎年欠かさず3.11の前後に被災地を訪れてきていた。ただ、昨年が5年目の節目だったの…