ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

川本三郎『あの映画に、この鉄道』

日本映画鉄道紀行 映画に登場した鉄道が丹念に取り上げられている。 ざっと数えてみたところ、取り上げられた映画は合計241本。登場した路線や駅は実に404。著者は評論家。映画や鉄道に造詣の深いことはよく知られているところだが、それにしてもよく…

映画『マイ・ブックショップ』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用) 本好きにとって至福の空間 印象的な結末だった。衝撃の後に救いが現れた。本はいつまでも途絶えない、永遠に伝わっていくということが示されて大変心強いものだった。 1950年代のイギリスが舞台。フ…

京急大師線

(写真1 京急川崎駅3番線ホームで発車を待つ京急大師線小島新田行き列車) 京浜間湾岸の小路線② 京急大師線は、京急川崎駅と小島新田駅を結ぶ全線4.5キロの短い路線。駅数は7。多摩川沿いに東京湾に向けて西から東へ伸びる路線である。 そもそもは、川…

京急空港線

(写真1 1番線ホームに到着した品川方面からの空港行き列車) 京浜間海沿いの小路線① 風邪をこじらせてしまってここのところ泊まりがけの旅行は控えている。寝込むようなこともないので、遠出は避けて近いところの鉄道を求めて乗っている。初めてのところ…

東武宇都宮線

(写真1 東武デパートが一緒になった駅ビルになっている東武宇都宮駅) 下野国を南北に走る 東武宇都宮線は、東武日光線の新栃木駅から分岐して東武宇都宮駅に至る全線24.3キロの路線。ただし、ごく一部の列車を除き大半は隣の栃木駅発着。駅数は栃木駅…

映画『斬、』

(写真1 映画館で配布されていたパンフレットから引用) これも一つの幕末描く 塚本晋也の監督・脚本・撮影・編集・製作作品。出演は池松壮亮、蒼井優そして塚本晋也自身も。 江戸末期、250年も続いた太平の世が揺らぎ始めた時代。疲弊する農村、困窮し浪人…

アンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件(上・下)」

稀にみる傑作ミステリ これは稀にみるミステリの傑作だ。文庫本で上下2冊。謎解きの面白さが詰まっていて、じっくり読み進むとミステリ好きにとっては至福の時を過ごすことができる。 イギリスミステリらしく構成がよくよく凝っている。文庫上下2冊という…

町屋良平『1R1分34秒』

芥川賞受賞作 二十一歳のC級プロボクサーが主人公。最下級のプロライセンスで、いわゆる四回戦ボーイと呼ばれるクラスか。デビュー戦を初回KOで華々しく飾ったものの、その後二敗一分けと負けが込んできている。 ディテールがすごい。パチンコ店員として…

湘南モノレール

(写真1 利用者が多い大船駅。左が乗車ホーム、右は降車専用) 湘南の鉄道③ 湘南モノレールは、大船駅と湘南江の島駅間を結ぶ。路線名はモノレール江の島線。全線6.6キロ、駅数は8。 江の島は、古来、景勝地として知られ、現在に至るも人気の観光地。陸…