(写真1 旧大畑駅構内で動態保存されている車掌車ヨ8873)
旧大畑駅構内で動態保存
このたびの津軽海峡旅行では、大間から脇野沢へ下北半島をバス移動している途中、旧大畑駅で5分のトイレ休憩があった。
ここは、国鉄から転換した下北交通大畑線の終着駅だったところで、ここでなんと車掌車を目撃できた。
旧大畑駅は、駅舎は下北交通の営業所としてそのまま使われ、その他の施設は、日本航空のパイロットたちで結成している鉄道愛好会が運営していており、旧構内や保守基地などの建屋がそのまま残されていて、キハ85形気動車(旧国鉄キハ22形)などとともに車掌車も動態保存されている。
車掌車は、ヨ8873は、ヨ8000形で、車掌車としてわが国最後の新製車両で、従来の箱形車両とは違って、前後にデッキが設けられひさしが張り出しているのが特徴。
ちょうど、この日は愛好会のメンバーが訪れ、点検のため車庫から引き出されたところだったようで、とても幸運だった。状態はとてもいい。じっくりと観察したいところだったが、休憩時間はわずか5分、名残惜しくもあわただしいことだった。
実は、ここ旧大畑駅に車掌車が保存されていることはかねて知っていて、ここを通るたびに一度は見てみたいものだと念願してきたものだった。
車掌車は現在は運転されていないが、私は、かねて車掌車に非常なる関心があって、全国に残っている車掌車を訪ね歩いてきたのだった。
大半は見つけてきたのだが、その所在がはっきりとしていて、未だ見ることのできないでいたのが、ここ旧大畑駅のヨ8873だったのだった。
(写真2 駅名標などもそのままに旧大畑駅構内=2017年9月3日)
(写真3 キハ85形気動車や車掌車などが動態保存されている旧下北交通保守基地建屋=同)