(写真1 うっすらと赤く染まりだした冬のあけぼの)
冬来たりなば
冬来たりなば春遠からじ。
イギリスのロマン派詩人シェリーの詩の一節で、辛いことがあっても耐えていればいずれは幸せがやってくるというのが本来の意味らしいが、寒く厳しいとはいっても冬が来たということは、暖かい春の日がそこまでやってきているというふうに解釈すると、寒いのが嫌いな私にもこの言葉は励みなる。
早朝のウォーキングはまことに辛い。家を出る6時くらいではまだ暗くて、気温も零度近くてもっとも寒い時間帯。
それでも歩いているうちにすぐに明るんでくる。遠くが赤く染まりだしたこの瞬間が私は好きだ。それに、歩いているうちに体も温まってきて、何しろ、早足で一生懸命歩いているから20分もすると汗ばんでくる。
(写真2 地味な花だが香りが誘ってくれるロウバイ)
いつも立ち寄る公園にロウバイが咲いていた。適当な言葉が見当たらなくて、和菓子のようなと表現しているが、やさしい香りが好きだ。冬の寒さの中で香りの立つ花というのも珍しいのではないか。
カンツバキも咲いていた。サザンカとツバキの交雑種で、晩秋や冬のサザンカから春のツバキへとつなぐ貴重な彩りだ。鮮やかな朱色とつややかな緑色の葉が春が近づいていることを知らせてくれる。
(写真3 貴重な彩りはカンツバキ)