ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

外房の中心勝浦灯台

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(写真1 八角形の灯塔が美しい勝浦灯台)

外房の岬と灯台を訪ねて②勝浦灯台
 いっこうに雨もあがらず霧も晴れようとしない太東埼灯台を離れて次の目的地勝浦灯台へ。私は途中寄り道したから正確ではないが、勝浦へは太東埼から国道128号線を一直線に南下して1時間弱の道のりではないか。
 勝浦駅を背に市街地を抜け、有名な勝浦漁港の脇から岬への坂道を登っていくとほどなく勝浦灯台。勝浦駅から約2.5キロ、歩いても40分ほどのところである。勝浦灯台に到着したらいつしか雨もあがっていた。
 勝浦灯台は初めてだったが、駐車場もなく路上に駐車して取り付け道路を灯台に向かうと、灯台の施設の周囲は高い塀と頑丈な門扉に囲われていて近づくことすらかなわない。これははなはだ残念。周囲に展望のスペースもないし、まったく愛想がない。

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(写真2 勝浦灯台施設全景)

 それで、門扉の外から観察したのだが、灯台は白堊の八角形をしていてはなはだ美しい。壁面はタイル張りであろうか。 塔高は20メートルほどのようだが、背が高く姿がとてもいい。敷地内には、航路標識事務所であろうか、日曜日だったせいか閉まっていた。
 施設内に入ることもできなかったから初点プレートも見ることができなかったが、この勝浦灯台は1917年3月1日の初点灯で、大戦末期には米軍艦載機に20数回も襲撃されたとあり、その後改良を重ねて1983年に現在の姿となったとあった。ということは、勝浦灯台は太東埼灯台よりは断然古いということになる。
 地図で見ると、この勝浦灯台は外房のほぼ中心に位置するようで、勝浦漁港を抱く勝浦湾の位置を示す重要な役割を担っているものなのであろう。
 このあたり、鮃ヶ丘(ひらめヶ丘)というらしいが、70メートルもの断崖絶壁に灯台は建っていることがわかる。すぐ向かいには八幡岬が横たわっている。とても鋭い岬のようだ。岬の向こう側が勝浦港のはずだ。
 なお、このあと寄ったこの岬側から灯台を眺めると、岬上に白堊の灯塔がすっくと立っているのが見て取れた。美しい岬と灯台の姿である。

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(写真3 八幡岬から眺めた勝浦灯台)

<勝浦灯台メモ>(燈光会が設置した看板から引用)
 位置/北緯35度8分5秒、東経140度19分20秒
 塗色及び構造/白色、塔形、コンクリート造
 灯質/群閃白光 毎20秒に2閃光
 光度/14万カンデラ
 光達距離/22海里(約41キロメートル)
 高さ/地上~頂部21.2メートル、水面~灯火71メートル