ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

阪神武庫川線

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(写真1 本線から乗り換えるための武庫川駅中間改札)

近畿地方の鉄道路線⑪

 阪神電鉄の武庫川駅は、ちょっと面白い駅。阪神本線のホームは、すっぽり武庫川の橋上になっているのだ。ホーム全体が河川の上というのはとても珍しく、武庫川は、尼崎市と西宮市の境になっているのだが、東口は尼崎市となり、西口は西宮市という具合。片側1線のホームが相対してある。
 これに対して武庫川線のホームは、本線に直角の位置にあって、西宮側に島式1面2線のホームが地上にある。ホーム入り口には中間改札がある。

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(写真2 ホーム後方に見える留置車両。この先は本線との連絡線となっているようだ)

 改札を入ってみたら、ホームに番線表示がない。どうやら西寄りの線路は使われていないらしく、東寄りの線路だけで発着しているようだ。また、西寄りの線路は本線の下に伸びており、列車が留置されていた。
 ともあれ2両編成ワンマン運転。車両は、この頃では見かけるこの少なくなった阪神伝統の赤銅色。5月27日9時39分の発車。
 列車は、武庫川の右岸を土手沿いに走っている。東鳴尾、洲崎と続きやがて終点武庫川団地前。この間、わずか5分ほど、1.7キロの短い路線である。それでも、阪神なんば線を除き阪神にとっては数少ない支線である。
 そもそもこの路線は、戦時中、軍需工場への人員と物資の輸送のために敷設されたもののようで、戦後、大団地への旅客輸送として今日に至ったものらしい。

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(写真3 終点の武庫川団地前駅)

<線区メモ>
線区名/阪神武庫川線
区間/武庫川駅-武庫川団地前(全線兵庫県西宮市)
営業キロ/1.7キロメートル
軌間/1435ミリ
駅数/4駅(起終点駅含む)
全線単線・電化