ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

梅雨入り

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(写真1 これは我が家の庭に咲いているアジサイの花)
花は季節を運ぶ
 我が家の庭でアジサイが咲いていたから、そろそろ梅雨入りかと思っていたら、先日梅雨入り宣言が気象庁から出された。ところがその後晴れの日が続いていて、ちょっと早まったのかもしれない。もっとも、気象庁の発表も、梅雨入りしたものと思われるという程度のものだし、今年の梅雨入りがいつだったかは、後日随分と経ってから、あれが梅雨入りだったとなるらしいから、あまり厳密に考える必要もない。
 梅雨のこの季節の花といえば、アジサイ(紫陽花)が一般的で、季節感もあるし、日本人に好まれるからあちこちで見かける。我が家の庭にも咲いているほどだ。特別の手入れの必要はないが、繁殖力が強いようで、花が終わったらばっさり刈り込むようにしている。
 ほかに我が家の庭では、萩が蕾を付け始めた。秋の七草なのに、随分と早くから支度をしているものだ。もっとも、早い年には7月にも咲いているから例年通りなのかもしれない。

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(写真2 クチナシの花。香りと実と紅葉と三度も楽しめる)
 歩いていて、流れてきた香りに誘われるのがクチナシの花。八重がもあるようだが、、6弁の一重が大半で、とにかく芳香が素晴らしい。私には甘ったるいフロートのように感じるが、熟女のようだと表現している人もいた。もっとも、次々と花が咲くから花期は長いのだろうが、一つひとつの花は傷みが早くてすぐに黄ばむし、、私にいわせれば、身持ちの悪さを感じさせないでもない。そう言えば、流行った歌謡曲では、嫋やかさが強調されていたが、それも頷ける。
 ただ、クチナシは晩秋に赤い実をつけて、これが栗きんとんなどの着色料に使われて重宝されている。もっとも、赤い実がなぜ黄色い着色になるのかは私にはわからない。なお、実をつけるのは一重の花だけで、八重にはないそうである。
  やはり白い花ではヤマボウシが咲いていた。樹影もハナミズキに似ていて、一瞬戸惑うが、4弁のシンプルな花だ。香りはない。この木も秋に実をつけるし、紅葉も見事だから、随分とさまざまに楽しめる。なお、ヤマボウシはミズキ科なそうだからにているのもうなずける。
 また、白くて香りもいいということではタイサンボクの花もそうだ。ただ、この木は高木で、花に顔を近づけることは容易ではないが、直径20センチもありそうな大きな肉厚の花からは想像もできない、つんとした繊細が香りがする。そう言えば、この花も傷みが早い。私は花が開いてしまうよりも、大きな蓮の蕾のような形をした咲き始めの方が好きだ。

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(写真3 季節が違うのにハナミズキと見紛うヤマボウシの花)