ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2020-01-01から1年間の記事一覧

『シンコーメタリコン創業80年史』

我が国溶射工業のパイオニア メタリコンとは、溶射技術のこと。表面改質技術の一環として、化学機械や製鉄機械、航空機などに適用され、近代工業にとって必須の技術となっている。 シンコーメタリコンは、この溶射工業の我が国のパイオニアで、1933年の…

関崎と関埼灯台

シリーズ 灯台慕情 (写真1 展望台から見下ろした関埼灯台と高島。その向こう水平線上に佐田岬がかすかに望める=2016年7月23日) 佐田岬と相対 関崎は、大分県の佐賀関半島の先端。関埼灯台がある。最狭部ならわずか幅わずか13.5キロの豊予海峡を…

高千穂鉄道高千穂駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 高千穂線終点の高千穂駅=1992年8月23日) 廃線になった終着駅 高千穂鉄道高千穂線は、延岡駅と高千穂駅を結んでいた第三セクター路線。全長50.0キロ。19駅。全線宮崎県。 国鉄・JRから転換された路線だったが、20…

ウェーブフィルター

(写真1 特徴のあるウェーブフィルター。ドリッパーにフィルターをセットした状態) 味がストレートに出る コーヒーは好きで、毎日、朝食後と夕方に飲んでいる。コーヒーを淹れるのは私の役目。テレビでコーヒーの出てくる場面などを録画し繰り返し見て探求…

部埼灯台

シリーズ 灯台慕情 (写真1 1日千隻もの船舶の安全を見守る部埼灯台) 関門海峡の入り口を照らす 下関と門司は一直線に繋がっているのではなくて、地図を子細に見ると、少しずれている。つまり、下関側が南へ長く伸びているのに対し、門司側は北へ向かって…

大畑線大畑駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 大畑駅に停車中のキハ85=1995年9月16日) 廃線になった終着駅 大畑線は、大湊線の下北駅から分岐して大畑駅の間を結んでいた。全長18.0キロ、8駅。下北半島を陸奥湾から太平洋へと横断する路線だった。国鉄から、民…

それでも夏に

(写真1 ノウゼンカズラの花) 季節を知る花 一向に収まらないコロナ騒ぎ。それでも季節は巡っていて、咲く花が夏を知らせてくれている。 夏を意識する花は人それぞれだろうが、私の場合、ノウゼンカズラの花 が咲くと夏だと知る。実家の庭に咲いていたので…

増毛駅と増毛灯台

シリーズ 駅情景と灯台慕情 (写真1 増毛駅に停車中の留萌本線列車と後背の高台に増毛灯台が見える。この風景も今や見られない=2003年7月19日) 駅と灯台が一枚の写真の中に 増毛駅と増毛灯台――一枚の写真の中に鉄道の駅と灯台が収まっているのは極…

流山線 つたい歩き

(写真1 色とりどりの花々が咲き乱れる流山線沿線) 馬橋駅から流山駅へ このところまた感染者が増加していて、すっきりした気持ちで旅行にも行かれない。乗り物ほどリスクが高いようだし、近隣ほどひどいからどうしようもない。 それで考えたのがつたい歩…

K.スタンパー『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』

アメリカの辞書編纂者の回顧 ウェブスター辞書は、アメリカの英語辞典。200年を超す歴史を有する国民的辞書で、発行部数は聖書に次ぐといわれるほど。徹底したアメリカ英語で知られる。 著者のコーリー・スタンパーは、版元のメリアム・ウェブスター社で約…

仙崎支線仙崎駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 仙崎駅外観) 行き止まりの終着駅 仙崎支線は、山陰本線の支線。山陰本線の長門市駅から盲腸のように一駅だけ出ている。山口県長門市所在。 仙崎支線は、山陰本線の支線なのだが、運転ダイヤを見ると、長門市-仙崎間の運行は1日…

オンラインで同期会

いた (写真1 オンライン同期会の様子) Zoomで顔合わせ 毎年七夕の季節に行われている高校時代の同期会。今年は時節柄一堂に会することはやめてオンラインで行われた。 PC環境のせいでもあったのか今年は例年より参加者は少なくて26人。ただ、オン…

『岩波新書解説総目録』刊行

創刊80年約3400点 岩波新書の1938年の創刊から2019年までの80年分のラインナップ約3400点が総覧できる。判型はもちろん岩波新書と同じサイズながら約700ページもあって、歴史の重みをずしりと感じる。 初めての解説総目録なそうで、…

利尻島の岬と灯台

(写真1 船上から見たペシ岬。独特の景観がすばらしい。奥に見えているのが礼文島) 最北の離島を訪ねて② 礼文島からは翌日利尻島に渡った。二つの島は姉妹みたいなもので、礼文水道を挟んで8キロしか離れていない。利尻島は礼文島の南に位置する。礼文島…

礼文島の岬と灯台

(写真1 日本最北限の地スコトン岬。沖は灯台のあるトド島) 最北の離島を訪ねて① 利尻・礼文――なんと美しい響きか。日本地図を広げて最北の日本海に浮かぶこの二つの島に行ってみたいとは誰しも願うこと。宗谷本線が日本最北の終着駅稚内を目前にサロベツ原…

今野敏『清明 隠蔽捜査8」

竜崎伸也 神奈川県警刑事部長に着任 竜崎伸也を主人公とする警察小説のシリーズ長編8作目。 竜崎は、そもそも東大法卒、警察庁のキャリア官僚だったのだが、警察庁長官官房総務課長だったときに、組織の不正を正そうとしたものの、警察庁の方針に逆らったと…

ビワの実

(写真1 黄色に熟したビワの実) 隣家からお裾分け お隣からビワの実をいただいた。これも季節の果物。 実は、このビワの木は我が家との垣根越しにあって、庭に面した私の部屋から毎日眺めていた。 一月ほども前になろうか、青い実が成ってきて、隣家のこと…

秩父鉄道に乗る

(写真1 貨物線の三ヶ尻線が右に分岐する武川付近) コロナ自粛後初の鉄道旅 コロナ騒ぎで自粛していた鉄道旅を再開し久しぶりに出かけた。全線で運転を再開した常磐線に3月16日に乗りに出かけて以来だからほぼ3カ月ぶり。 どこに行こうかと思案をして…

賑やかにグループSUN展

(写真1 多彩な作品が並んだ会場の様子) 多彩な才能のアーティスト一家 グループSUN展。今年は銀座のギャラリー向日葵を会場に行われた。 展覧会でグループ展はよくあるかたち。さまざまな組み合わせがあるが、グループSUNの面白いところは一家とい…

明知鉄道明知線と明智駅

特集 私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 明知鉄道明智駅=2016年3月20日) 大正ロマン村へ 明知線の旅は急いではいけない。全線わずか25.1キロ、駅数にして11だが、この間に魅力ある町が点在しており、日本一の急勾配に設けられた駅などとい…

チキウ岬灯台

シリーズ 灯台慕情 (写真1 チキウ岬灯台。断崖絶壁ぎりぎりに立っている=1988年9月30日) 地球が丸く見える断崖絶壁 チキウとは、アイヌ語で断崖の意味があるという。なるほど、100メートルを超す断崖が絶壁となっており、ここに立つと地球が丸…

遅い梅雨入り

(写真1 我が家の庭に咲いているアジサイの花) 季節の花そのままに 梅雨入りした。例年より3、4日遅いそうである。 少しずつ生活が平常に戻りつつある。とはいっても、まだ旅行はしていないし、電車に乗ること自体も、4月以降では先日が初めてだったし、…

札沼線新十津川駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 札沼線かつての終着駅新十津川駅=2013年7月19日) 廃駅となった行き止まりの終着駅 札沼線は分断の歴史だった。そもそも、札沼線が桑園-石狩沼田間の全線で開業したのは1935年だが、その後、戦時下において不要不急の…

虎ノ門ヒルズ駅開業

(写真1 虎ノ門ヒルズ駅下り線1番線ホームの様子) 日比谷線に56年ぶりの新駅 東京メトロ日比谷線に新駅虎ノ門ヒルズ駅が6日開業した。日比谷線に新駅が開業したのは56年ぶり22番目。 虎ノ門ヒルズ駅は、霞ヶ関駅と神谷町駅の中間に設けられ、銀座…

いわきの塩屋埼灯台

シリーズ 灯台慕情 (写真1 南側の豊間漁港から見た塩屋埼灯台=2017年3月9日) 演歌が流れる岬 塩屋崎に半島はない。せいぜい、ちょっと出っ張った腹に出べそがちょこんと出ているという風である。しかし、この出べその格好が良くて、塩屋埼灯台は絶…

沢木耕太郎『旅のつばくろ』

心温まる旅のエッセイ JR東日本の車内誌「トランヴェール」に連載されているエッセイ41編が収録されている。 新幹線に乗った折に手にすることが多く、巻頭エッセイだし、文章が平易で、分量も1編あたり5分程度で読めるようなところから座席に落ち着く…

上砂川支線上砂川駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 かつての上砂川駅。映画で使われたものか、悲別駅の看板も下がっている) 廃線になった終着駅 上砂川支線は、函館本線の支線。函館本線の砂川から上砂川の間を結んでいた。全線7.3キロ、駅数は5。 (写真2 かつての砂川駅。跨…

夕張支線夕張駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 石勝線夕張支線夕張駅=2013年7月16日) 廃線になった終着駅 夕張支線は、石勝線(南千歳-新得、132.4キロ)の支線。石勝線の新夕張から別れて夕張間6駅16.1キロを結んでいたが、2019年4月1日をもって廃線とな…

第17回灯台フォーラム

(写真1 ウエブ会議システムで行われた灯台フォーラムの模様) 今年はウエブ会議システムで開催 例年、横浜で開催されてきた灯台フォーラムが、今年は昨日5月30日インターネットで参加者間を結びオンラインで開催された。 灯台フォーラムとは、灯台ファ…

佐田岬半島佐田岬

特集 私の好きな岬と灯台10選 (写真1 岬の先端に立つ佐田岬灯台。海上対岸に見えるのは高島。佐賀関はその右である=2016年2月25日) 日本で最も細長い半島 佐田岬半島は、四国全体をイノシシにも例えれば、尻尾に当たるであろうか。ちなみに、前…