ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

01 旅と鉄道

夕張支線夕張駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 石勝線夕張支線夕張駅=2013年7月16日) 廃線になった終着駅 夕張支線は、石勝線(南千歳-新得、132.4キロ)の支線。石勝線の新夕張から別れて夕張間6駅16.1キロを結んでいたが、2019年4月1日をもって廃線とな…

神岡鉄道奥飛騨温泉口駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 神岡鉄道の終点奥飛騨温泉口駅) 廃線になった終着駅 神岡鉄道は、高山本線の猪谷駅(いのたに=富山県富山市)から奥飛騨温泉口駅(岐阜県飛騨市)を結んでいた。全線19.9キロ、駅数は8。そもそも国鉄神岡線を転換した第三セ…

岩泉線岩泉駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 かつての岩泉駅。「乗って守ろうみんなの岩泉線」の標語が掲げられている=1992年8月14日) 廃線になった駅 岩泉駅は、岩泉線の行き止まりの終着駅だった。 岩泉線は、岩手県の北上山地の山中深く、やや沿岸寄りの路線で、…

復興のシンボル石巻線女川駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 震災から生まれ変わった女川駅=2016年7月4日) 行き止まりの終着駅 女川駅は、東北本線の小牛田駅を起点とする石巻線の終点であり、行き止まりの終着駅である。路線距離は44.7キロ。途中に石巻駅があるが、仙台-石巻間を…

室蘭本線室蘭駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 かつての室蘭駅三台目駅舎=1988年9月30日) 行き止まりの終着駅 室蘭駅は、室蘭本線の、東室蘭から枝分かれした支線の終着駅。東室蘭から4駅目、7.0キロ。東室蘭を出ると列車は日本製鉄や日本製鋼などと名だたる重工業…

南部縦貫鉄道野辺地駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 南部縦貫鉄道野辺地駅ホームに停車中のレールバス=1989年11月17日) 廃線になった駅 野辺地駅の現在は、青い森鉄道線とJR大湊線に所属するが、かつては南部縦貫鉄道の起点駅でもあった。 本屋側と反対側に南部縦貫の社…

七尾線輪島駅

シリーズ 駅 情景 (写真1 かつての輪島駅=1990年3月24日) 廃線になった駅 全国に約9500あると言われる鉄道の駅。それは単なる建物としての風景ではなく、足跡を残した一つひとつの情景として私の記憶の中にある。 輪島駅は、能登半島の西側、…

井上マサキ+西村まさゆき『たのしい路線図』

路線図に魅せられた男たち ただただ路線図を愛でては〝いいねぇ〟とつぶやきながら鉄道路線図の世界を紹介している。 路線図と一口に言っても鉄道会社や駅によっても描き方に随分と違いがあるが、ここでは200もの路線図や運賃表が取り上げられている。 私…

緊急事態宣言下の旅

(写真1 必須アイテム3冊=左から理科年表、時刻表、地図帳) カントの趣 緊急事態宣言が出され、外出にも強い自粛要請。旅行はおろか、映画館も、図書館も、本屋までもが休みとあって実際出かける先もないから家でゴロゴロしているが、これではいかにもつ…

高輪ゲートウエイ駅開業

(写真1 2階コンコースから見た高輪ゲートウエイ駅) 山手線/京浜東北線に新駅誕生 高輪ゲートウエイ駅が3月14日開業した。山手線、京浜東北線の新駅で、山手線にとっては、1971年の西日暮里駅以来49年ぶり30番目の新駅誕生である。 田町駅と品…

魅力的な車窓の肥薩線

特集 私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 矢岳越えの絶景車窓。眼下にえびの高原と霧島連山が展望できる=1992年8月23日) 〝川線〟と〝山線〟異なる二つの表情 肥薩線は、熊本県の八代駅と鹿児島県の隼人駅を結ぶ路線。途中でわずかの区間だが宮…

部分復旧を重ねて運転再開した常磐線

特集 常磐線復旧への軌跡③ (写真1 原ノ町駅では前後ともに不通となり構内には取り残された特急車両。後方には普通列車車両も留置されていた) 原発事故と津波 異なる二種の被害 常磐線の復旧は少しずつ進んできた。直接の被害のあった広野-亘理間だけで1…

広野駅で線路は封鎖

特集 常磐線復旧への軌跡② (写真1 上下線をまたぐ仮設の足場によって線路が寸断された広野駅=2011年12月30日) 原発事故で寸断された常磐線 常磐線は、線区上は日暮里駅(東京都荒川区)から岩沼駅(宮城県岩沼市)を結ぶ全長343.1キロの長い…

全線で運転再開の常磐線

特集 常磐線復旧への軌跡① (写真1 全線運転再開への期待をにじませる幕=双葉駅で) 帰還困難区域を鉄道が走る 東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の影響から最後まで不通となっていた富岡-浪江間が復旧、常磐線は3月14日全線で運転を再開した。 復…

時刻表完全復刻版

(写真1 時刻表完全復刻版。左が1964年10月号で右が9月号=カバーは復刻版のためのもの) 1964年9月号/10月号 東海道新幹線開業当時の時刻表が刊行された。いわゆる「交通公社の時刻表」が復刻されたもので、開業時の東海道新幹線の時刻表が載…

旅情深い釧網本線

特集 私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 車窓からオホーツク海に見える流氷。止別駅付近=2010年2月13日) 夏で良し冬なお良し 釧網本線は、四季折々に訪ねてとても美しい路線。特に冬がいいし夏もいい。沿線は二つの全く異なる表情を見せていて…

ああ鶴見線!

私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 工場地帯の“秘境駅”大川駅) 首都圏の秘境駅 鶴見線が好きだなどというと鉄道ファンならいざ知らず、一般の人には訝しげに思われるかしれない。鶴見線を知っている人ならなおさらあの工場地帯を走る列車のどこがいい…

銀座線渋谷駅新駅開業

(写真1 新しく生まれ変わった銀座線渋谷駅ホーム。白を基調に明るい) 約百メートル移動し新築移設 東京メトロ銀座線の渋谷駅が新しく生まれ変わった。旧駅から約百メートル移動し新築移設したもので、正月3日に開業した。 銀座線は、日本で最初の地下鉄…

新線開業の相鉄-JR直通線に乗る

(写真1 相鉄-JR直通線の新駅羽沢横浜国大駅外観) 相鉄が悲願の都心乗り入れ 昨年11月30日に新線開業した相鉄・JR直通線に乗った。 相鉄(相模鉄道)は、横浜を起点に神奈川県の主に中心部に路線網を持つ大手私鉄の一角。横浜-海老名間の本線(24…

二つの車窓風景を持つ五能線の旅

私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 車窓には荒々しい岩礁が連なっている。遠くに夕陽が没する様子。時刻は15時39分とカメラにある。晴れていればさぞかし美しかったものであろう) 荒々しい海岸線と豊かな田園地帯 五能線は二つの車窓風景を持って…

小樽市総合博物館の車掌車・緩急車

(写真1 車掌車ヨ7904) シリーズ車掌車を訪ねて 小樽市総合博物館は、小樽駅からバスで5分ほど。手宮にあり、ここは北海道における鉄道の原点。旧手宮鉄道施設のあったところで、国の重要文化財に指定されている煉瓦造の機関車庫などが残されている。…

女満別駅の車掌車4両

(写真1 女満別駅構内に留置されている車掌車4両) シリーズ車掌車を訪ねて 石北本線を特急列車で網走に向けて走っていたところ、女満別駅到着の直前ピンク色の車掌車が右窓に見えた。途中下車しようと思ったのだが、先を急ぐ必要があったのでいったん網走…

宗谷本線の車掌車転用駅舎

(写真1 下沼駅。大きな目が描き込まれている。赤い花のプランターが置いてある) 車掌車は生き続ける 宗谷本線には、車掌車を転用した駅舎が多い。笹田昌宏著『車掌車』には9駅も載っていて、このたびの北海道鉄道旅行では、時刻表索引地図にあらかじめ印…

四日市あすなろう鉄道

(写真1 分岐駅日永駅。手前が1番線内部行き列車で、奥が3番線四日市行き) 生活の足ナローゲージ これは珍しい軌間762ミリのナローゲージ(狭軌)の鉄道である。内部線と八王子線の二つの路線があり、このうち、内部線はあすなろう四日市駅から内部駅間…

いよいよ函館へゴール

(写真1 森駅から見た駒ヶ岳と左に噴火湾) 最長片道切符の旅北海道版第5日最終日 森では駅前のホテルに泊まったらちょうど夏祭りの最中だった。旭川では神輿が出ていたし、稚内では花火大会だったし、このたびの旅では時節柄各地で夏祭りに遭遇した。 最…

ひたすら函館本線で小樽から長万部、森へ

(写真1 小樽駅4番線で発車を待つ倶知安行き列車) 最長片道切符の旅北海道版第4日 小樽には寿司屋通りがあるというほどに寿司屋が多い。何でも100軒ほどもあるらしい。全般に北海道にはうまい寿司屋が多いが、私の好みで言えば小樽のほか釧路、函館と…

室蘭線-千歳線-函館線

(写真1 室蘭本線が発着する岩見沢駅) 最長片道切符の旅 北海道版第3日 岩見沢に泊まったのは6年ぶり二度目。当地には申し訳ないが、格別の観光スポットがあるわけでもないのにまさか岩見沢に再び泊まろうとは思いもよらなかった。 その理由は、初めての…

網走-釧路-新得-富良野-旭川-岩見沢

(写真1 海に最も近い駅北浜.。左がオホーツク) 最長片道切符の旅 北海道版第2日 網走では、駅の真正面にあるホテルに泊まった。ところが、網走というところは、飲食店街は離れていて、駅の周辺にはほんとうに少ない。網走も肴はうまいということは知って…

最北端の稚内からオホーツクの網走へ

(写真1 稚内駅ホームで最長片道切符北海道版出発の記念撮影) 最長片道切符の旅北海道版第1日 稚内には前日の内に入っておいた。旭川から鉄路で到着したのだが、本当は空路稚内空港に降り立ち、稚内駅は処女のようにとっておきたかったのだが、航空便は希…

最長片道切符の旅 北海道版

(写真1 稚内→函館間が最長となる片道切符=使用開始前の状態) 稚内から函館へ一筆書き1,492.1キロ [序曲] 昨日9日まで1週間にわたり北海道に旅行した。このたびの旅行では、北海道内を一筆書きに最長片道切符で巡った。5日に稚内を出発し9日に…