ABABA’s ノート

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演奏会「N響 夏2017」

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(写真1 演奏者たちが舞台に登場し始めた会場の様子)
親しみやすい選曲
 NHK交響楽団による夏恒例の東京公演。14日NHKホールで開かれた。スポンサー岩谷産業。
 定期演奏会などと違ってクラシックファンに限らず一般が対象だから毎回親しみやすいプログラムを組んでいて、今回はブラームスの序曲を皮切りにブルッフのヴァイオリン協奏曲、チャイコフスキーの交響曲という構成だった。
 指揮はラファエル・パヤーレ。ベネズエラ出身なそうで、30代後半とまだ若い。びっくりするほどの痩身だが、大変エネルギッシュでメリハリの利いた指揮ぶりだった。
 ヴァイオリン協奏曲はブルッフの第1番。マックス・ブルッフはドイツの作曲家で、ブラームスと同時代である。独奏ヴァイオリンはヴァディム・レービン。シベリア生まれで、神童と呼ばれていたらしい。
 旋律の美しい素晴らしい曲で、ヴァイオリンの独奏が最大限に引き出されていた。ブルッフについて私は知らなかったが同行の家内は知っていた。名曲であろうし、ヴァイオリンの演奏も素晴らしいものだった。詳しいことはわからないが、ヴァイオリンのテクニックが図抜けて卓越していたように思われた。演奏は三つの楽章を一括りにして行われた。ただ、例によって帰り道家内にむけて、名曲ではあるがインパクトが弱かったと話したら、その感想はおかしいと言ってたしなめられた。二、三回聴いたら味わいがわかるのかもしれない。
 交響曲はチャイコフスキーの第4番。これは私でも知っているチャイコフスキーの代表的な交響曲。管楽器の登場が多いことや、弦楽器をつま弾かせたりとなかなか面白い曲で飽きさせない。時折激しくもあり、席が前から3列目の中央ということもあって、うとうとするようなこともなかった。
 ホルンであろうか、出だしのファンファーレがその後も時折出てきて強い主旋律となっていたし、第4楽章では爆発したかのようにファンファーレが高らかに響いていた。