ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

東武大師線

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(写真1 西新井駅の大師線乗り換え改札口)

都東部の小路線に乗る②

 千代田線北綾瀬支線に乗った後は、北綾瀬で折り返し綾瀬から千代田線で一駅北千住に出て東武伊勢崎線(スカイツリーライン)に乗り換えた。
 北千住から4つ目が西新井。沿線上の大きな駅で3面6線のホームがあり、都心への通勤圏として交通の便も良く乗降客も多い。
 ここから盲腸のように一駅分だけ枝分かれしているのが大師線。ともに足立区内の西新井駅-大師前駅間1.0キロを結んでいて途中駅はない。東府中駅と府中競馬正門前駅を結ぶ京王電鉄の競馬場線0.9キロに次ぐ短い路線。
 西新井駅で大師線に乗り換えようとすると専用の構内改札があり、「大師前駅には改札がございません。きっぷはここで回収となります」との表示が出ている。あらかじめ大師前までの料金もここで徴収される仕組み。自動改札機が5台も並んでいるから利用者が多いのだろう。
 大師線のホームは1、2番線。1面2線のホームで、1番線は行き止まりで、2番線が本線につながっている。大半の列車は1番線を使用した折り返し運転で、本線との乗り入れ列車はない。

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(写真2 西新井駅2番線大師線ホームに入線してきた大師前行き列車)

 ホームで列車を待っていたら、2番線に列車が入線してきた。これは大変珍しい。回送列車で、この列車の運用が面白い。どうやら亀戸線から回送されてきたものらしい。亀戸を出ると曳舟で本線に合流し北千住を経て西新井に至る長い回送となる。1日に日中1本だけのことらしく、どういう必要があってこのような運用を行っているのかわからないが、どうせなら、亀戸発大師前行きにして乗客を乗せて欲しいものだ。
 そのことはともかく、10月30日12時12分発大師前行き。2両編成で、濃いグリーンに白い帯1本。車両番号は8568とある。ワンマン運転。

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(写真3 ヨーロッパの駅を思わせるような大師前駅の大きなホーム)

 西新井を出るとすぐに左にカーブし本線から離れていく。単線で、建て込んだ住宅地の中を走りわずか2分で終点大師前到着。大きな屋根に覆われた幅の広いホームで、2両編成の列車が発着するにしては立派。大きいホームだが、列車が発着するのは片側1線のみ。
 降りてみると、なるほど大師前駅には自動改札口はなかった。切符の購入も西新井駅の乗り換え改札口にある自動券売機を使用するようになっている。
 駅を出るとすぐに目の前が西新井大師。大きなお寺で数多くの堂宇が展開している。正式名称は總持寺といい真言宗豊山派の寺。通称西新井大師は川崎大師などと共に関東三大師の一つに数えられ親しまれている。初詣の参拝客も多く、それでホームが大きかったものであろう。
 なお、参道は環七通りから始まっている。何のことはない、さっき降りた北綾瀬駅とは環七でつながっていたわけだ。東京都北東部の交通事情がわかる。
 

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(写真4 堂々たる西新井大師大本堂)