ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

近江鉄道

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(写真1 米原駅に停車中の近江鉄道電車。左奥は東海道本線)

3路線59.5キロ

 信楽へは近江鉄道で向かった。11月26日。
 近江鉄道は、琵琶湖の東を走る米原-貴生川間の本線47.7キロの本線と、高宮-多賀大社間の多賀線2.5キロ、八日市-近江八幡間の八日市線9.3キロの二つの支線がある。本線終点の貴生川駅でJR草津線、信楽高原鉄道と接続している。
 起点の米原駅は、JR米原駅東口のはずれにある。目の前が米原市役所。東海道新幹線は西口側にあたる。
 1面2線のホームがあり、2番線から7時00分発近江八幡行きに乗車。2両のワンマン運転。時間が早かったせいか、まだ出札窓口が開いていなかった。

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(写真2 彦根駅改札口)

 米原を出るとすぐにフジテック前。右窓に高い箱形の塔が見え、どうやらエレベータの工場らしい。やがて彦根。ここの窓口で1日乗り放題切符を購入した。500円と破格。近江鉄道の本社がある。かつてはここが起点で、その後現在の米原まで延伸された。

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(写真3 高宮駅ホーム。左が3番線多賀大社行き)

 高宮で多賀線に乗り換え。Y字形の2面3線のホームがあり、2番線から3番線に移動した。7時29分着、7時33分発。2両ワンマン運転。

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(写真4 多賀大社駅前の大鳥居)

 そうこうして終点多賀大社前7時39分着。駅前に大きな鳥居が立っており、いかにも門前町の風情。せっかくだから多賀大社にお詣りした。

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(写真5 絵馬通りという美しい参道)

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(写真6 家々には〝笑門〟と書かれた絵馬が下がっている)

 美しい参道が続いており、絵馬通りというらしく、石造の行灯が並んでいる。家々には笑門と書かれた木札が下がっている。信心深いようだ。

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(写真7 多賀大社拝殿)

 徒歩10分ほどか。立派な拝殿である。さすがに大社を名乗るだけのことはある。境内は実に広大。多賀大社は長寿の神様らしい。

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(写真8 高宮-五個荘間で左窓に並行している東海道新幹線)
 慌ただしかったが、8時20分発で高宮に戻り8時38分発で再び本線。左側に東海道新幹線の高架がぴったりと並行してる。これが五個荘まで延々と続いている。
 

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(写真9 近江鉄道車両。これは100形=元西武新101系か)

 ところで、近江鉄道の車両は4種類ほどが走っているようだったが、どこか既視感がある。果て?と考えてみたら、どれも西武鉄道に似ている。それもそのはず、近江鉄道は、西武の100%子会社なのである。西武の堤康次郎がこの地方出身という縁があったものらしい。とにかく合理化の徹底した鉄道会社で、未だ自動改札はないし、交通系ICカードも使用できない。すべて2両編成のワンマン運転である。

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(写真10 八日市駅ホーム。右が3番線八日市線。左は本線彦根方面行き)

 9時03分八日市着。1番線到着で階段を使って3番線の八日市線に乗り換え。9時10分発近江八幡行き。

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(写真11 近江八幡駅1番線で発車を待つ近江鉄道列車)

 20分で近江八幡着。散策しようかと考えていたが先を急ぎたくて9自38分発ですぐに折り返した。近江八幡はJRとの接続駅で、琵琶湖側がJR線となっていた。

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(写真12 八日市駅の近江鉄道ミュージアム)

 再び八日市に戻ると、立派な駅舎。2階には近江鉄道ミュージアムという鉄道博物館があって、往時の鉄道設備などが展示してあった。見学自由。

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(写真13 八日市駅の〝駅ピアノ〟)

 また、待合室には〝駅ピアノ〟が置いてあった。誰もいないようだったので1曲弾いてみた。弾き終わったら手を叩く人がいて、びっくりして振り返ると若い女性がニコニコとしている。それで、厚かましくも弾いている模様を写真に写してもらった。

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(写真14 列車は自転車持ち込み自由)

 列車は自転車持ち込み自由のようで、自転車を引いてくる人が時々いた。しかし、これは便利だろう。
 そうこうして終点貴生川到着。11時07分。
 近江鉄道は3度目で、貴生川駅も3度目だったのだが、なぜか信楽高原鉄道にはこれまで1度しか乗っていなかった。さあ信楽線だと強い思いを持って乗り換えた。

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(写真15 近江鉄道終点貴生川駅改札口)