ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

長野電鉄と湯田中温泉

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(写真1 絶景が続く長野電鉄車窓)
北信越を周遊
 1月28日から29日と1泊2日で、北信越を周遊した。今回の旅は車窓を楽しむ徹底した乗り鉄の旅で、大きくは上野-長野-直江津-長岡-糸魚川-松本-上野と巡ったが、乗った路線数は往復するなどした重複も含めると17に及び、総延長キロ数は1077.3キロに達し、1千キロを超えた。
 まずは長野電鉄。北陸新幹線を長野で降り長野電鉄に乗り換えた。
 長野電鉄は長野駅と湯田中駅を結ぶ全線33.2キロの路線。かつては木島線や屋代線など複数の路線を有していたが、現在は長野線(本線)のみの運行となっている。
 起点の長野駅は、JR長野駅に直結した駅前地下街に改札口がある。この位置関係はJR金沢駅と北陸鉄道に似ている。2面3線のホームがある。
 路線は、須坂や中野などの近郊都市を結んでいるほか、湯田中温泉に向かう観光路線でもある。
 1月28日。9時04分発A特急スノウモンキー号。全車自由席だが、100円の特急券が必要。下り列車だが日曜日でもありまずまずの乗客率。特に外国人のスキー客の姿が目立つ。
 三つ目の善光寺下を過ぎて地上に出た。また、柳原を出て千曲川を渡った。この先、信濃川と名を変えて日本海に注ぐがこのあたりですでに大河である。
 列車は、この千曲川の東側、長野盆地通称善光寺平を北に向けて走っている。左窓に美しい山並が続く。
 初めに見えたのが飯縄山。そして黒姫山、妙高山と続いた。標高2千メートル前後の堂々たる山々である。妙高山はピークが尖っていて独特の形状をしている。
 この路線は、カーブが結構多いのだが、そのつど景色が動くからこれはこれで楽しい。快晴ではないがまずまずの天候だ。
 斑尾山があり、湯田中が近づいて大きく右にカーブをしていったら高社山が正面になった。雄大な裾野を持った山だ。
 30分ほども冠雪した山々を次々と見られてこれは絶景路線である。盆地を隔ているからなおさら見晴らしがいい。これなら黒姫や妙高の裾野を走るしなの鉄道北しなの線(旧信越本線)よりも全貌が見えて楽しいのではないか。
 実は、この列車では、途中の須坂から乗ってきた年輩の女性に山の名前を尋ねたら、この方がとても親切で、丁寧に解説してくれた。それで一層印象深く車窓を楽しむことが出来たのだった。なお、これらの山々は北信五岳と呼ぶのだという。

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(写真2 新旧の湯田中駅舎。左が現駅舎で、右が趣もある旧駅舎)
 そうこうして9時54分終点湯田中到着。温泉地であり、志賀高原などスキー場としても知られる。
 湯田中では、湯田中駅の真裏にある共同浴場に立ち寄った。温泉街の入口にあたり、湯田中駅前温泉「楓の湯」とある。10時開店のところ一番に入ったからとても気持ちが良かった。源泉掛け流しとあり、源泉温度は93.2度と高温。ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉で、なめてみたら無色無味無臭だった。湯温は43度とあったが、私には42度に感じられ、熱い湯が好きな自分としてはあと1度ほど高くてもよかった。
 なお、この浴場の隣が旧湯田中駅舎で、きちんと保存されていた。新旧の駅舎が背中合わせになっている。私はこの湯田中駅に降り立ったのは二度目だが、初めての折には旧駅舎だった。

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(写真3 湯田中駅の真裏にあり湯田中温泉街の入口にある共同浴場「楓の湯」)