ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

JR九州の鉄道車両

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(写真1 肥薩線普通列車いさぶろう号の車内。弁当を広げて車窓を楽しみたくなる)
鉄道のある風景 選
 新型車両の投入が相次ぐ日本の鉄道業界だが、ユニークな車両を次々と開発して旅行客を掘り起こしているのはJR九州。
 豪華寝台特急列車ななつ星が評判になっているが、JR九州は従前からデザイン性に優れた車両を投入していて、それはJR各社の中でも一段と熱心なものだった。とくに、ななつ星を含めJR九州の数多くの車両設計に関わったデザイナー水戸岡鋭治氏の貢献も大きかったのではないか。
 JR九州では、ななつ星ばかりが注目されているが、在来線を走る通勤車両にも快適性を追求し、見て美しく楽しくなる車両を投入してきた。これらの積極的開発路線が業績の向上にもつながっていて、JRの中で重荷とみられてきた三島会社の中でついに上場まで果たしている。
 とにかく九州を旅をすると、鉄道に乗るのが楽しくなるのである。ユニークな車両に出会えるのもその一つだ。
 人吉駅から吉松駅まで肥薩線に乗った折のこと。いさぶろう号は普通列車だがボックス席は座席指定。木材をふんだんに使った車両で、ボックス席のほか、サロン風の座席もあり、カウンター席もあったりとバラエティ。乗客の大半は弁当を持ち込んで車窓を楽しんでいた。新しい旅の風景である。
(2009年11月29日撮影)