ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

東武宇都宮線

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(写真1 東武デパートが一緒になった駅ビルになっている東武宇都宮駅)

下野国を南北に走る

 東武宇都宮線は、東武日光線の新栃木駅から分岐して東武宇都宮駅に至る全線24.3キロの路線。ただし、ごく一部の列車を除き大半は隣の栃木駅発着。駅数は栃木駅を含めないで11。
 なお、JRは東北本線の東京-宇都宮間を近年宇都宮線と愛称しているが、歴史的にも沿線事情からも宇都宮線の呼称は東武にこそ正当性があるように思えるから、JRが使っている俗称は東武にとっては迷惑なのかも知れない。
 ただ、東京からみれば東武宇都宮線はいかにも地味。利用する機会が少なくて、私にしてもこれまで一度しか乗ったことがなかった。
 その東武宇都宮線にわざわ乗りに出かけた。わざわざというのもおこがましい言い方になるが、実際、そうでもないと乗る機会は少ない。

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(写真2 東武宇都宮駅の改札口)

 3月13日。快晴。東武宇都宮駅は、JR宇都宮駅から大通りをまっすぐ約20分進み、少し左に入ったところにあった。県庁や市役所にも近く、繁華街の中心はこの駅周辺のようだ。
 東武デパートと一緒になった駅ビルの2階が東武宇都宮駅。デパートが改札口に直結している。
 島式1面2線の頭端式ホーム。線路は3本あって、ホーム番線も3番まであるのだが、1番線は使われていないようだ。
 2番線から14時52分の発車。列車は4両編成。編成車両数から察するに利用者は多いようだ。ワンマン運転。
 発車するとすぐ左に宇都宮城址の櫓が見えた。しばらく宇都宮市の近郊住宅地という様子。南宇都宮を出てJR日光線を跨いだ。
 地図で見ると、路線は、関東平野の北辺、栃木県の中央を北から南西へと伸びている。遠く筑波山が見えている。この山は標高は千メートルに満たないものの、関東平野に屹立した独立峰であり、ピークを二つ持った山容がわかりやすい。
 このあたり、旧国名でいうと下野国である。しばらくしたら野州大塚、野州平川と続いた。野州(やしゅう)は下野の別名である。
 そうこうして右に日光線の線路が見えてきたら新栃木。線区上はここが起終点駅だが、列車はそのまま日光線を一駅進んで栃木到着。この列車の終点である。
 栃木駅は2面3線のホーム。乗っていた列車は片側1線の1番線に到着した。1番線は日光線の上り線ホームで、東武宇都宮から来た列車は回送となって2番線ホームに回ったようだ。なお、3番線は日光線の下り線ホームである。
 東武宇都宮線の運行は大半がこの栃木駅と東武宇都宮駅の線内折り返しの普通列車ばかり。稀に、東武宇都宮から浅草へ直通する列車があるようだ。

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(写真3 東武宇都宮駅2番線に停車中の東武宇都宮線の列車)