ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

魅力的なMOMATコレクション

(写真1 松本竣介の絶筆<建物>)

東京国立近代美術館の所蔵作品

 東京国立近代美術館(略称MOMAT)は、近現代に関し国内最大級のコレクションを誇り、所蔵作品は13,000点を超す。作品の入れ替えをしながら年に数回コレクション展を行っていて、重要文化財を含む名作が見られて大変な魅力。
 私はこの常設展だけでも見たいのだが、なかなかそうもいかず、いつもは企画展が開かれた折り併せて見るようにしていて、このたびは鏑木清方展に足を運んだ折りに見た。
 展示されているのは200点ほどか。新たに購入された作品もあるからなかなか興味深い。また、コレクションには、寄贈などもあるようで、年々充実しているようだ。
 さて、このたびのコレクション。
 まず、注目したのは松本竣介の<建物>(1948)。36歳の若さで夭折した竣介の絶筆とされる作品である。竣介の画法が亡くなられるまで貫かれていた。

(写真2 松本竣介<N駅近く>)

 同じく竣介の<N駅近く>(1940)。竣介得意の、ある種、モンタージュ手法とでも言える描き方が味わい深い。MOMATは竣介のコレクションが充実していてこれはうれしいこと。

 

(写真3 和田三造<南風>)

 和田三造<南風>(1907)は、新たに重要文化財に指定された作品。惚れ惚れするような筋骨隆々とした肉体だ。

(写真4 中村彝<エロシェンコ氏の肖像>)

 中村彝の<エロシェンコ氏の肖像>(1920)も重要文化財。もう1枚は中村彝の<自画像>(1912)。

(写真5 中村彝<自画像>)

 なお、コレクションの作品は、館蔵の作品だから自由に写真撮影なども許されてありがたい。