ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

開館した大阪中之島美術館

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(写真1 大阪中之島美術館外観)

超コレクション展

 大阪中之島美術館が2月2日開館し、開館記念として超コレクション展が3月21日まで開かれていた。
 美術館は、中之島にあり、国立国際美術館の隣り。四角いキューブ状の黒い建物が特徴。京阪渡辺橋から徒歩5分。淀屋橋からでも10数分。

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(写真2 館内の吹き抜け)

 建物は5階建てで、5階4階が展示室。チケット売り場は2階。5階から2階にまたがる吹き抜けも素晴らしい。ニューヨークの近代美術館を彷彿とさせた。
 開館記念とあって6,000点のコレクションの中から400点が展示されていた。コレクションの中核は近現代美術。大阪と関わりのあった作品も多い。東洋美術などが中心の大阪市立美術館とは性格分けしたものらしい。

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(写真3 佐伯祐三<郵便配達夫)

 5階から順路に従って見ていくと、まず目に飛び込んでくるのは佐伯祐三の作品。いかにも佐伯らしくパリの街角が描かれていて、<郵便配達夫>(1928)は目玉か。この佐伯のコレクションは地元大阪商人山本発次郎の寄贈によるものだといい、このコレクションが近代美術館建設を促したのだということ。

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(写真4 マリー・ローランサン<プリンセス達)

 ユトリロやマリー・ローランサン、モディリアーニ、ロートレックなどとあって素晴らしいコレクションは目を見張る。
 ただ、私には見たことのある作品が多くて、なぜかと考えてみたところ、大阪市美で見たのか、他の美術館に貸し出し中のところで見たものか、どうもそういうものらしい。
 <郵便配達夫>もそうだし、北野恒富<淀君>、小出楢重<菊花>などもそうだった。ローランサンの<プリンセス達>は、ローランサンには似たような作品が多いから既視感があったものかも知れない。

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(写真5 にぎわっていた2階のミュージアムショップ)

 この日は、休日でもあったので大変にぎわっていた。
 なお、この美術館は、地方独立行政法人大阪市博物館機構が事業主体で、管理運営は特別目的会社株式会社大阪中之島ミュージアム。民間の事業者が直接関わっているのだが、この美術館のホームページなどを見るかぎり、とてもわかりにくくて、これが大阪流かと首をかしげたものだった。