ABABA’s ノート

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ベートーヴェン全集

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(写真1 ボックスセットの外観)

CD80枚のボックスセット

 ベートーヴェンのTHE COMPLETE WORKS(作品全集)である。CD80枚のボックスセットになっていて、レーベルはワーナークラシックス。
 これを9月下旬に購入して、毎日1枚ずつ聴いている。このたびちょうど半分の40枚目まで達した。朝食後、コーヒーを淹れて、書斎にこもり、まずはCDをかける。これがここのところの日課。CD1枚の演奏時間はは約60分。その日の活動に取りかかるにはちょうどいい序奏になっている。
 CD1~CD5が、シンフォニーで、交響曲が第1番から9番まで収録されている。3番の〝英雄〟や5番の〝運命〟6番〝田園〟9番〝合唱〟などは有名で聴く機会も少なくないが、1番や2番などは珍しく貴重な機会だった。なお、楽曲案内で見ると、第5番には取り立てた通称は書かれてなく、どうやら運命というのは日本での愛称のようだ。
 CD6~CD10が、コンチェルトで、ピアノ協奏曲やヴァイオリン協奏曲などが収められている。ベートーヴェンにピアノ協奏曲は1番から5番までの5曲かと理解していたが、ほかにナンバリングされないものが2曲あった。
 CD11~CD13が、序曲などで、ただし、レオノーレ2番と3番はCD62とCD63に回されているようだ。また、バレー音楽やダンス、軍楽曲はCD14や15、16にまたがっているが、ベートーヴェンは随分と幅広い分野の作曲を手がけていたものだ。
 ピアノソナタは、CD17からCD25に収められている。ベートーヴェンの最も得意とする分野であり、1番から32番まで続けて聴いていると、いずれの曲も完成度が高く名曲揃いであることがわかる。なお、ナンバーが打たれていないものが4曲含まれている。
 ピアノバガテル(小品)というカテゴリーには、17曲が収録されており、すべてCD26に収まってる。
 ピアノヴァリエーションという項目には、25もの作品がCD27~CD30の4枚のCDに収録されている。
 このあたりの作品には、Op.(オーパス=作品番号)の付されていないものが多く、代わりにWoO(ヴェーオーオー)という記号が付けられているものを見かける。WoOはドイツ語で〝作品番号なしの作品〟の略語で、作品番号がつけられていない楽曲の整理のためにつけられる認識番号を示しているとのこと。
 CD31~CD32には、その他のピアノ曲、その他のキーボード曲というくくりの作品が収められている。
 この先は様々なデュオが登場してきている。フルート二重奏曲、フルート・ピアノ、クラリネット・バスーン、ホルン・ピアノ、マンドリン・ハープシコードとあり、ヴァイオリン・ピアノのデュオにはヴァイオリンソナタが1番から10番まで入っている。ヴィオラ・チェロ、ヴィオラ・ピアノ、チェロ・ピアノなどとCD40番まで続いている。
 このあたり、ヴェートーベンは、ピアノはもちろん様々な楽器を研究していたことが知られるような作品構成だ。
 なお、CDは、紙製のケースに収納されていて、表紙には絵画がプリントされている。19世紀ヨーロッパ絵画が大半で、なかなか趣がある。ただし、1枚1枚調べていると手間はかかる。
 ちなみに、CD1は、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの<マウンテンレイクの風景、朝>(1823)。カスパーはドイツロマン主義絵画を代表する画家とある。
 CD2は、ヨハン・ヴィルヘルム・シルマーの<ウェッターホルン>(1838)。シルマーもドイツの画家。

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(写真2 CDケースの表紙。左CD1、右CD2)