ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

『日本路面電車地図鑑』

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懐かしい未来の乗り物

 日本の路面電車が紹介されている。それも、現在営業中のものばかりか、廃線された路線についても取り上げられているのが特徴。また、開設計画段階の路線も紹介されている。路線や車両などの運行状況のみならず、電車が走る街の案内までもが紹介されている。
 現存路面電車については17の事業体が紹介されている。このうち、路面電車を位置づけている軌道法によらない、いわゆる普通鉄道に関わるを鉄道法による江ノ島電鉄も含まれている。
 取り上げられているのは、札幌市電、函館市電、都電荒川線、東急世田谷線、江ノ電、富山地鉄、福井鉄道・えちぜん鉄道、豊橋鉄道、京阪大津線、京福(嵐電)、阪堺、岡電、、広電、伊予鉄、とさでん、長崎、熊本市電・熊本電鉄、鹿児島市電。
 なお、江ノ電はかつて路面電車として建設された経緯がある。
 また、筑豊鉄道は含まれていない。確かに、全線が鉄道線だが、軌道線時代の名残があって全列車が路面電車タイプの車両により運行されているし駅も電停と称していて、筑豊鉄道は路面電車としての性格を色濃く残している。路面電車のカテゴリーに含めない江ノ電を加えるなら、筑豊鉄道も入れて欲しかった。乗ってみるとわかるが、まさしく路面電車なのである。
 なお、本書の編者は地図製作で知られる地理情報開発、2021年6月20日発行。発行所平凡社、印刷・製本シナノ書籍印刷。別冊太陽。
 ちょっと気になったことは、印刷が悪いのか、製版が悪いのか、元の写真が悪いのか、掲載されている写真がその大半が良くない。この本のために新たに撮影された写真がほとんど見当たらないようにも思われる。少なくとも誌面上は。どうしたことなのか。ムックでこれは良くない。
(平凡社刊)