ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

Osaka Metro全線に乗る!①

全国全鉄道全路線全二周への旅

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(写真1 Osaka Metro地下鉄路線図=同社ホームページから引用)

8路線129.9キロ

 地下鉄全線を乗りつぶす旅も名古屋、京都と片付けていよいよ大阪へ。宿泊地の名古屋から早朝京都に移動し、午前中には京都を終わらせすぐに大阪に来た。
 大阪の地下鉄は、2018年に公営企業である大阪市交通局による大阪市営から民営化し、大阪市高速電気軌道の運行によるOsaka Metroへと転換された。東京が公団から東京メトロへと民営化されたことに倣ったものであろう。なお、正式の愛称名をローマ字でOsaka Metroとしたのは国際化を念頭に置いたもので、大阪メトロは公式のものではないそうである。
 Osaka Metroは、8路線129.9キロ、駅数100。大きな地下鉄路線網である。大雑把にはJR大阪環状線の内側に集中している。なお、経営母体である大阪市高速電気軌道には地下鉄路線ではないが、AGT路線であるニュートラムも含まれる。
 8路線もあると、どの経路で乗るかなかなか難しいところもあるが、特に距離の長い御堂筋線と谷町線をどう組み込むか。
 御堂筋線(江坂-なかもず24.5キロ) まずは御堂筋線から。路線番号が1号線というように1933年の開業と大阪で最初の路線。新大阪、梅田、なんば、天王寺などと大阪の都心を南北に貫いている。10両編成で、Osaka Metroはもちろん、関西の私鉄で最も長大編成。

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(写真2 江坂駅地上階段)

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(写真3 江坂駅ホーム。左1番線がなかもず行き、右2番線は千里中央行き列車)

 梅田からいったん起点の江坂まで移動し、江坂12時59分発なかもず行きに乗車。江坂は地上駅で、1面2線のホーム。御堂筋線としては起点駅だが、大半の列車は北大阪急行線に直通し千里中央へと向かう。吹田市所在。
 江坂を出ると東三国を経て新大阪。東海道本線、新幹線と接続しているほか、おおさか東線の起点でもある。
 新大阪からは西中島南方を出ると淀川を渡り、中津の手前で地下に入り、やがて梅田。大阪の中心であり、JRの駅名としては大阪で、東海道線や環状線など在来線がひしめき合っている。阪急、阪神の拠点であり、駅前には大地下街が広がり、地下鉄も御堂筋線のほか、東梅田で谷町線、西梅田で四つ橋線が地下通路を介してまるで同一駅のように展開している。大阪きっての大繁華街である。

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(写真4 開放感のある吹き抜けの御堂筋線梅田駅構内)

 御堂筋線の梅田駅はとても風情がある。ホームは2層に相当する吹き抜けで開放感高級感が感じられる。地下鉄の駅でこの空間はとても貴重だ。
 梅田を出ると、淀屋橋、本町とビジネス街を抜け、淀屋橋で京阪、本町で中央線、四つ橋線と接続し、心斎橋で長堀鶴見緑地線と接続しなんばへと至る。

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(写真5 なんば駅御堂筋線ホーム。左が梅田方面、右が天王寺方面)

 なんばはもとよりミナミの中心であり、地下鉄の千日前線、四つ橋線をはじめ南海、近鉄、阪神なんば線と接続している。このほか、大国町で四つ橋線、動物園前で堺筋線、天王寺で谷町線やJR線とそれぞれ接続をしており、御堂筋線は関西の大手私鉄すべてと接続していることになる。

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(写真6 なかもず駅地上の様子)

 やがて長居を経て終点なかもず。13時43分着。地上に出ると、駅前はロータリーになっていて、ロータリーを囲んで南海や泉北高速線駅が並んでいる。なお、御堂筋線のひらがなのなかもずは旅客案内上の通称なそうで、南海線や泉北線は漢字で中百舌鳥。御堂筋線も正式には漢字で中百舌鳥らしい。堺市所在だから、御堂筋線は起終点ともに大阪市外ということになる。
 カフェで30分ほど休憩したのち折り返し天王寺で谷町線に乗り換え。なお、よく知られたことだが、天王寺に天王寺というお寺はなく、寺の名は四天王寺。訛って天王寺となったものであろう。聖徳太子建立の寺である。

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(写真7 ベンチが多数置いてある谷町線天王寺駅ホーム)

 谷町線(大日-八尾南28.3キロ) 御堂筋線から谷町線に乗り換えようとしたところ、地下通路をなんと10分も要した。同じ駅だと思うとちょっと疲れる。そのせいか、谷町線のホームにはベンチがたくさん置いてあった。
 天王寺14時50分発。6両編成。天王寺を出るとすぐに阿倍野。あべのハルカスは目の前。やがて喜連瓜破。難読駅である。きれうりわりと読む。初めて来たときには見当もつかなかった。

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(写真8 八尾南駅に隣接する車両基地)

 そうこうして八尾南。15時10分着。八尾市所在。地上駅で、車両基地が見えた。

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(写真9 高架をモノレールが走る谷町線大日駅)

 すぐに15時17分発で折り返した。天王寺からは谷町筋を北上し天満橋、東梅田から天神橋筋六丁目、太子橋今市を経て大日。16時10分着。大阪の地下鉄で最長路線である。この路線も起終点ともに大阪市外である。大阪モノレールと接続しており、地上に出てみると、高架を走るモノレールが見える。

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(写真10 今里筋線起点井高野駅地上外観)

 今里筋線(井高野-今里11.9キロ) 御堂筋線、谷町線と営業距離の長い路線を片付けたのでだいぶ時間がおしてきた。すぐに折り返し太子橋今市で今里筋線に乗り換え。いったん起点の井高野まで戻り、16時45分発に乗車。

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(写真11 今里駅入口と駅前に停車中のいまざとライナー)

 全長11.9キロの短い路線で、Osaka Metroでは大阪の東部を走る。そうこうして17時08分終点今里。千日前線に接続しており、地上に出てみたら、BRT路線であるいまざとライナーのバスが発車を待っていた。いまざとライナーはそもそも今里筋線の延伸として計画された区間を代替で走るBRT路線。

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(写真12 そろそろ暮れかかってきた千日前線南巽駅地上出入口外観)

 千日前線(野田阪神-南巽13.1キロ) 南巽に着いたらだいぶ薄暗くなってきた。しかし、大阪の南東に位置するここからスタート地点である北の梅田まで戻るにはこのまま千日前線に乗るのがベスト。日頃、鉄道は陽のあるうちに乗ることを信条としているが、どうせ地下鉄路線だし、まあ、ここは大目に見よう。それに、千日前線は全線が地下ばかりで、実はこういう路線は地下鉄とはいえ意外にも数少ないのである。
 南巽17時35分発。環状線、近鉄大阪線の鶴橋から日本橋(にっぽんばし)、なんばなどを経て野田阪神18時03分到着。地上に出てみたらさすがに暗くなっていた。駅前には阪神の野田駅。この電車で梅田に戻った。

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(写真13 暮れてしまった野田阪神駅地上外観)

 1日目はここまで。4路線に乗った。当初計画通りで、残るは翌日へ。(2021年10月13日)