ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

及川昭伍作『マグカップ』

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(写真1 及川昭伍作『マグカップ』)

端正で上品な作品

 及川昭伍作の染付である。鳥獣戯画が絵付けされている。
 及川さんは、経済企画庁総合計画局長から国民生活センター理事長などを歴任された。早くから陶芸にいそしんでいたようで、日本陶芸倶楽部正会員であり、今や玄人はだし。
 及川さんは、私の高校時代の尊敬する大先輩。及川さんの陶芸家ぶりは著名で、私もかねて作品を熱望していた。
 そうしたところ、このたび高校時代の同窓会が主催している白堊芸術祭に出品された作品を下さったというわけ。及川さんからはどんなものがいいのかとかつて尋ねられてはいたものの、まさか実現するとは思いもよらず大変感激した。
 作品は染付である。鳥獣戯画が絵付けされている。白い地に藍青色の模様が施されており、まことに端正なもので上品である。私は陶芸のことは何もわからないが、造形もすばらしく、完成度が高いのではないか。
 高さ直径ともに約8センチあり、手に持って馴染む。これでコーヒーを淹れたらさぞかしおいしいものだろうとは思うが、もったいなくて普段遣いにはできない。
  箱書きには、「染付鳥獣戯画 マグカップ 米寿及川昭伍」と墨書きされ、落款が押印されている。

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(写真2 作品の箱書き)