ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

長島美術館(鹿児島市)

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(写真1 素晴らしい眺望の喫茶室)

ミュージアムカフェを訪ねて

 長島美術館は、鹿児島中央駅西口から車で約5分。100メートルほどの丘の上にありきつい坂道を登らなくてはならないから歩くにはつらい。
 しかし、その分眺望は断然いい。2階の喫茶室からは、鹿児島市街を眼下に錦江湾越しに噴煙を上げる桜島の雄大な風景が一望できる。これほどの眺めは、全国のミュージアムカフェの中でも稀なのではないか。1杯ずつドリップしてくれるコーヒーがおいしいし、いつまでも飽かずくつろいでいたくなる。

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(写真2 展示室の様子)

 コレクションは、地元出身の黒田清輝を初めユトリロやマリー・ローランサンなどと内外の名品が揃っていて見応えがある。
 日本近代洋画の父と呼ばれる黒田清輝だが、黒田の若いころの自画像が面白かった。強い自我は感じられるものの、何しろ平凡な顔をしていたのだ。
 海外の画家のものでは、セザンヌの「髭のある男」が気に入った。
 彫刻にもいいものが多くて、舟越保武「聖クララ」や佐藤忠良「ポケット」などが展示されていた。

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(写真3 佐藤忠良「ポケット」)