ABABA’s ノート

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ラジオ体操発祥の地

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(写真1 佐久間公園にあるラジオ体操発祥の地碑)

都内に3カ所も

 学校が夏休みに入ってラジオ体操の季節。ラジオ体操は夏休みだけのことではなくて、もちろん年中なのだが、近所の公園などでラジオの音楽に合わせて体操する風景はやっぱり夏の風物詩だ。
 ラジオ体操発祥の地は千代田区神田佐久間町三丁目の佐久間公園。秋葉原駅の昭和通り口から総武線の高架下右側を浅草橋駅方向に歩いて行くと7分ほど。
 ここは佐久間小学校の跡地だが、ここにラジオ体操発祥の地碑がある。御影石でできた立派な碑で、体操の形を記した銅プレートもはめ込まれている。
 碑文には、「ラジオ体操は、昭和三年十一月、簡易保険局が国民の健康増進のために国民保険体操と名づけて制定したものである。これがひとたび放送されるやラジオ体操として親しまれ、全国各地にラジオ体操会の誕生をみるにいたった」とあり、「この地は、当時万世橋警察署の面高巡査が町内会の人達と共に全国に先駆けて「早起きラジオ体操会」を始めたゆかりの地である」としている。
 昭和53年8月1日にラジオ体操50年にあたり設置したもので、設置者には郵政省簡易保険局、日本放送協会、全国ラジオ体操連盟が名を連ねており由緒正しきもの。
 なお、公園内には夏期ラジオ体操会開催のポスターが掲示されていて、7月23日~8月24日6時30分とあり、どうやらこの公園としては夏休み期間中だけの行事のようだった。
 私は秋葉原に勤務し、ブログ『秋葉原日記』で秋葉原風景を綴っていたので、秋葉原はすみずみまで歩きまわっていて、この石碑についてもかねて取り上げていた。
 ところが、このたび調べてみたら、ラジオ体操発祥の地を標榜する地が都内にほかに2カ所もあることがわかりそこも訪ねてみた。

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(写真2 大塚公園のラジオ体操少年像)

  一つは、文京区の大塚公園。地下鉄丸ノ内線新大塚駅から徒歩数分ほど。公園に着くと早速「ラジオ体操発祥の地 大塚公園ラジオ体操会 年中無休・六時三十分 会員募集」の看板が迎えてくれる。
 公園内を散策してみると、やや奥まったところに少年が体操している様子の銅像があって、「文京区ラジオ体操発祥の地」の碑文があった。
 それによると、「文京区のラジオ体操は、昭和四年一月一三日、大塚仲町(現大塚四丁目四二番)の本伝寺境内に町内有志が集ったのを始まりとする。その後、隣接各町会の有志が合流し、三月二七日、会場を当地に移し、大塚公園ラジオ体操会と称した」とあった。
 つまり、この碑文によれば、文京区としてのラジオ体操発祥の地ということらしい。ただ、体操をする少年の堂々たる銅像があって素晴らしい顕彰ぶりだった。
 もう一つは、足立区の千住本氷川神社境内。北千住駅から徒歩5分ほど。立派な石碑があって、「氷川ラジオ体操会三十周年記念 足立区年中無休 ラジオ体操発祥之地」の碑文があった。社務所の方の話によると、ラジオ体操は毎日開催されており、参加者にはお年寄りが多いということだった。ただ、この石碑のほかには解説の掲示はなく、いつから始まったのかは定かではなかった。

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(写真3 千住本氷川神社境内の石碑)