ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

『行ってみたい世界の灯台』

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世界の絶景灯台65基
 美しいカラー写真で世界65基の灯台が紹介されている。これまで目にすることもなかった灯台が多くてうっとりする。写真には簡単なものだが解説も添えられているから、なるほど行ってみたくなる魅力があった。
 それにしても世界にはいろんな灯台があるものだ。私も、ユーラシア大陸最西端ロカ岬や遼東半島最西端老鉄山灯台、朝鮮半島最南端太宗台灯台などには立ったことがあるが、本書で紹介されている灯台はユニークなものが多くて楽しくなってくる。
 紹介されているのは歴史的にも古い灯台だからかもしれないが、レンガ造り、石造、鉄製などと灯塔の材質もバラエティで、形状も円柱ばかりではなく四角形や六角形、八角形などと様々。
 いずれにしても目立つのは、がっしりした灯台の多いことで、その灯塔の最上部に小さな灯室がちょこんと乗っているという具合で、しかも、その灯室にはなぜか赤色が多いのだった。
 アフリカ大陸最南西端のケープポイント灯台は岩の上に塔高わずか9メートルの灯台がちょこんと建っているという風情だし、アメリカのチャールストン灯台は塔高が43メートルもあり、まるでのっぽ煙突か監視塔のようでもある。構造は三角柱で、しかも空調とエレベータが設備されているというからすごい。灯台でエレベータがあるというのはここだけではないか。
 もう一つ感心したのは、灯台守のハウスが立派なこと。風光明媚だし、まるで住み込みたくなる魅力に溢れている。アメリカのフェアポートハーバー灯台やポートランドヘッド灯台がそうだった。
 なお、歯舞群島の貝殻島灯台のほか日本の灯台も13箇所紹介されている。
(自由国民社刊)