ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

ミュージアムカフェ

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(写真1 テラスに面した明るい大川美術館のカフェ)
大川美術館
 美術館にはよく出かける。興味深い企画展があればちょくちょく顔を出すし、旅先でも美術館を訪ねることは少なくない。
 美術館では、美術を鑑賞したあと、時間の許す限りカフェに寄ってコーヒーなどを楽しむ。
 美術館は、建物自体が一個の美術作品である場合も少なくないし、魅力的なカフェが設けられているところも多い。
 カフェでは、見たばかりの作品を手帳にメモをする作業をしたり、購入した図録をめくったり、気に入った作品の絵はがきを買ったりして印象を深くしたりもする。また、旅先では、絵はがきを書くこともしばしば。そのために切手を常に用意しているほど。
 だから、ミュージアムカフェは私にとって至福の時でもある。気に入ったカフェがあればなおさらである。

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(写真2 大川美術館外観)
 さて、大川美術館。ここはコレクションといい、カフェといい、私の大好きなところ。
 美術館は、群馬県桐生市所在。JR両毛線桐生駅から徒歩約15分。歩きはじめて数分で上毛電気鉄道の昭和レトロのような西桐生駅の脇を通り抜け坂道を登っていく。水道山という小高い山の中腹にあり、この登り坂と急な階段がなかなかきつい。
 美術館は斜面に建っていて、入口が最上階。展示室が連なっていて、下へ下へと下る順路となっている。こういうのをスキップフロアというらしい。
 松本竣介を中心としたコレクションがすばらしい。竣介好きとしては何度でも訪れたいところ。実際、私はこれまでに6度も見学している。
 展示替えを繰り返しているから訪れるたびに新しい発見があるのだが、代表作「街」(1938)のほかに、この日は「建物(青)」(1948)が初めて見るもので注目された。
 カフェは庭に面してガラス窓が大きく開けている。この美術館としては1階ということになるのであろうか。
 室内とテラスにテーブルと椅子が配置されている。こぢんまりとしたカフェだが、とても落ち着ける。コーヒーはおかわりをしたくなる美味しさ。庭に立てば梢越しに桐生の市街が眼下に広がっている。カフェの隣には図書室もあって、美術書が置いてあるから手にとってパラパラめくってみるのも楽しい。

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(写真3 松本竣介「建物(青)」=美術館で販売されていた絵はがきから引用)