ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

ウエルディングショーは面白い

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(アーク溶接電源の高出力化が顕著だった)
新しい技術新しい製品
 25日から東京ビッグサイトで開かれている国際ウエルディングショーは2日目の26日も朝から出足よく好調で、引き続き盛況となった。
 ウエルディングショーはあくまでも技術のショーだから、新製品や新技術に対する関心が高く、来場者もそういう技術情報を求めてきている。来場者の6割が技術者研究者というのが実態をよく表している。
 会場を一回りして得た今回のトレンドを拾い出してみれば、アーク溶接電源では高出力化が顕著だったということ。ダイヘンやパナソニックから安川などとそれは電源メーカーのみならずロボットメーカーも含めた傾向で、500アンペア機から700、800と拡大してきていた。
 高出力化すると、能率が格段に向上するのだが、スパッタという溶接特有の不具合が発生するのでこれまでは容易ではなかったが、ここにきてそういう課題を克服してきたということだろう。特にこの技術は建築鉄骨の厚板向けのもので、ユーザーニーズにも合致している。

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(写真2 異種材料の溶接が一つの傾向となっていた)
 もう一つ目立っていたのは、異種材料の溶接で、これはおもに自動車向けの技術だが、様々なプロセスからのアプローチが見られた。電元社が出品していたが、これまで難しかった鋼とアルムのスポット溶接などというものも登場していた。
 ファイバーレーザの高出力化はここ数年来の傾向だが、10キロワットの切断機がついに登場していた。TANAKAが出品したもので、厚板切断でプラズマに匹敵する能力が可能になってきた。いずれ15キロ、20キロへと拡大されていくものだろう。
 溶接トレーニングで注目されたのはリアルトレーニングシステムが日本でも登場したこと。バーチャルトレーニングシステムは世界的なトレンドとなっていたが、リアルにすることによってより一層トレーニング効果が向上するものと期待される。
 小池がリンカーンの製品を出品していたものだが、溶接の状況を判断して音声が逐一指導していくやりかたで、このシステムなら独習も可能なようだった。

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(写真3 日本にも登場したリアルトレーニングシステムの実演)