ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

松本電鉄上高地線

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(写真1 JR松本駅7番線に停車中の松本電鉄上高地線電車)
アルピコ交通の経営
 大糸線を終点松本で下車したら、同じホーム反対側7番線が上高地線だった。折角の機会だしこの路線にも乗ってみることに。
 ただ、この上高地線が所属する会社名が複雑。かつては松本電鉄だったものが、アルピコ交通の傘下に入った。だから、アルピコ交通上高地線というべきところだろうが、駅の表示も車内のアナウンスも松本電鉄上高地線の名称がそのまま使われている。まあ、結婚後も旧姓で通しているようなものか。
 そのことはともかく、上高地線はまことに小さな路線で、松本と新島々14.4キロを結ぶ。駅数は14である。
 1月29日。松本14時46分発新島々(しんしましま)行き。2両の電車、ワンマン運転。
 松本平を西に向かって走っている路線で、すぐ隣に沿っているわけではないがほぼ梓川と並行している。途中、渚駅ではホーム上に駐輪場が設置されていた。北新・松本大学前、新村と乗降があり、終点を待たず波田では大半の乗客が降りた。沿線中の大きな町なのであろう。

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(写真2 新島々駅。バスターミナルとしての存在の方が大きいようだった)
 波田から二つ目、大きな山峡に突き当たるようにして終着新島々に到着した。15時17分。小さな路線にしては不釣り合いなほどの立派な駅舎で、新島々バスターミナルを兼ねていた。この時期、上高地には入れないが、乗鞍岳へ向かう路線は運行中のようだった。数十台ものバスが駐車されていたから、夏のシーズンには大勢の観光客で賑わうのであろう。
 なお、駅前には梓川が流れているはずだがこの目では確認しなかった。初めてこの駅に降り立ったときには、川辺に立ってこの川が上高地から流れてきているのかと思うとある種の感慨があったことを思いだしていた。
 すぐに折り返し電車で松本へ戻ったが、松本も久しぶり、松本城を見学した。現存天守で国宝に指定されている五つのうちの一つで、まったくの平城だから全貌をとらえやすい。堀が張り巡らされ、5層6階建ての端正な佇まいが美しい。

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(写真3 松本城。国宝の現存天守である)