ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

遠州鉄道は天竜川の右岸

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(写真1 瀟洒な西鹿島駅)
素晴らしい経営
 遠州鉄道(略称遠鉄)は、新浜松駅と西鹿島駅間を結ぶ。路線延長は17.8キロ、駅数18で、全線浜松市所在。
 私は、12月26日、新所原から掛川まで天浜線に乗った後、いったん、掛川から西鹿島まで戻って遠鉄に乗り換えた。
 西鹿島駅。山小屋風の瀟洒な駅舎。2面3線のホームがあり、本屋側から1番線2番線と並び、3番線が天浜線。
 1番線に2両の電車。新浜松行き。ピカピカの赤い(スパニッシュレッドと呼ぶらしい)車体。すべての車両がピカピカに磨き上げられているようでとても気持ちがいい。しかも、この遠鉄の素晴らしいところは、全車両新製車だということで、ピカピカもうなずける。ローカル私鉄では、往々にして大手私鉄からの払い下げ車両を使用している例が多いから、遠鉄の経営は評価できる。

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(写真2 新浜松に到着した遠鉄列車)
 14時00分発車。天竜川の右岸、いわゆる三方原を南下しているわけだが、この先も天竜川とは交わらなかった。沿線は浜松の近郊住宅地という印象だ。
 駅名には、遠州芝本、遠州小林などと頭に遠州と付けているところが多い。浜北は沿線で大きな駅。
 ここには、私が大変お世話になった会社の浜北工場があって、かつてはちょくちょくと訪れていた。創業者から二代三代と可愛がってもらったが、中小企業にありながらステンレス鋼溶接材料では日本のトップメーカーだった。進取の気性に富んだ創業者で、技術開発に積極的に投資を行っていた。
 乗っていてすぐに気がついたことは、電車の走行が実に軽快だということ。気持ちがいいくらいだ。車両が新しいということばかりではなく、メンテナンスがしっかり行われていて、しかも、保線も怠らないということだろうし、感心した。
 また、単線なのに、列車交換の可能な駅が多いから、列車ダイヤはほとんど複線のごときスムーズさだ。この点でも遠鉄の旅客サービスを第一に考慮した経営姿勢に感心した。
 途中から高架となったようで、そうこうして新浜松14時32分着。立派な駅ビルで、斜め前方にJRの浜松駅が見えた。

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(写真3 遠鉄新浜松駅)