ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

展覧会「コレクションのドア、ひらきます」

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(写真1 東京駅丸の内駅舎の建設時の壁面をそのままむき出して見せるレンガ造りの展示室)
鉄道絵画発→ピカソ行
 東京駅丸の内駅舎内にある東京ステーションギャラリーで開かれている。
 同館のコレクションを初めてまとめて公開するもので、テーマの展開を列車の進行に見立て、「鉄道絵画」を始発駅に、2駅目に「都市と郊外」などと続き終点が「ピカソ」という具合に展示してあった。
 初めに鉄道絵画の展示室。さすがにステーションギャラリーとあって鉄道関連の絵画や資料が充実している。実物のダイヤグラムが展示してあったほか、ダイヤグラムを描いた油彩画まであったのには驚いた。

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(写真2 長谷川利行「赤い汽罐車庫」=あえて斜めから撮影した)
 気に入ったのは長谷川利行「赤い汽罐車庫」(1926)。田端駅がモチーフらしいが、大胆な色使いとダイナミックで力強い筆遣いがいつ見ても素晴らしい。日本の鉄道絵画の代表作の一つに数え上げられる作品だろう。
 緻密さに感心したのは中村岳陵「驀進」(1943)。日本画だが、SLの細部と機関士と機関助手の動きが細部に至るまできめ細かに描かれていて素晴らしい。
 東京ステーションギャラリーに独自のコレクションがあること自体に驚いたが、それもこの30年の収蔵で約100点にも達するという。
 最後にピカソの絵画が4点も展示されていたのにはびっくりした。

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(写真3 中村岳陵「驀進」)

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