(写真1 足立美術館の庭園)
庭園が評判
足立美術館は、島根県安来市にある地元出身の実業家足立全康が創設した私立の美術館で、現在は公益財団法人足立美術館が運営している。山陰本線の安来駅から無料のシャトルバスが運行されており所要約20分。美術館は稲刈りの始まった田んぼの中にあった。入館料は2,300円。
入館してちょっと戸惑ったのは、団体客が異常に多いこと。出雲観光の目玉になっているようなのである。金沢の21世紀美術館なども観光客の姿が多いが、ここは別格だ。
この美術館は、庭園の美しいことでも人気を呼んでいるのだが、大方の団体客にとっては庭園にこそ関心が高いようで、美術品の前では足早に通り過ぎる人たちが多いように見受けられた。
しかし、コレクションはすばらしくて、日本画の代表的な画家の作品が揃っていたから、日本画好きには垂涎の内容ではなかったか。
特にこの日は文化勲章受章の作家たちと題する特別展が開催されていて、中でも横山大観の作品は展示室一室を丸々占めるヴォリュームだった。
(写真2 和室の手前から庭を望むとまるで額縁の絵のようにも見えてこれぞ一幅の山水画となっていた)