ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

上野公園に「自由な女神像」

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(写真1 上野公園に立つ自由な女像)
震災のモニュメント
 先日のこと、上野駅から上野公園を突っ切るように藝大に向かって歩いていたら、通称アートロードと呼ばれる林の中の小道に自由の女神像が立っていてびっくりした。
 ただ、この像はニューヨークの自由の女神像のレプリカのようだが、下半身が失われている。どうやら補強されてアートとしてこの地に建っているもののようだ。
 いきさつが掲示されてあったが、それによると、そもそもこの「自由な女神像」は宮城県石巻市の中瀬公園のモニュメントとしてあったもので、震災で津波に遭遇し一部は破損した状態だったものの、女神像としての状態は保っていてしばらくは復興のシンボルともなっていた。
 ただ、その後、状態が悪くなったために石巻市の倉庫に眠っていたようで、いきさつを知った、仙台市出身の藝大生村上愛佳さんが譲り受け、修復したとのこと。
 しかも、幸いなことに村上さんはこの女神像を卒業制作の作品として提出したところ都知事賞を受賞、アートロードに展示されることになったもの。展示は来年2月まで。
 なお、村上さんは自由な女神プロジェクトを起ち上げ、自由な女神像の新たな移設先を探しているとのことで、村上さんは震災を風化させないためにも石巻市と共通するような移設先を提案して欲しいと公募している。