ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

銀座で石井一男展

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(写真1 作品を前に石井一男さん)
奇跡の画家の個展
 石井一男展が銀座の画廊枝香庵で開かれている。
 石井は、神戸在住の画家。後藤正治のノンフィクション『奇跡の画家』で主人公として取り上げられて一躍注目された。石井は働きながら独学で絵を描いていたらしいが、地元神戸の画廊がその作品と才能を見いだした。
 一連の「女神像」が有名だが、清純で静謐な佇まいが人気で、高い精神性が感じられる作品だ。
 会場には20数点の作品が展示されていたが、女神像の系譜のものが多かった。大半のものに売約済みの印が付けられていたが、やはり人気が高いのであろう。
 私が石井の個展に足を向けたのはこれが2度目。初めは2014年の2月、本郷の画廊だったが、その際には私も1点購入していた。
 今回は購入目的ではなかったが、気に入ったものがあれば購入してもいいとは思っていた。ただ、訪れた日が遅くなっていて、強い購入動機に走らせるような作品はすでに残っていなかった。
 なお、会場には画家石井一男さんご本人がいらして、少しだけお話を伺う機会があった。石井さんは、作品そのもののように清貧な様子で、不躾な私の問いかけにも丁寧に応対して下さったし、写真の求めにも気軽にポーズを取って下さった。