ABABA’s ノート

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関東鉄道竜ヶ崎線

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(写真1 佐貫駅で発車を待つ竜ヶ崎線列車)
全線4.5キロ駅数3
 竜ヶ崎線は、関東鉄道(関鉄)が経営する鉄道路線の一つ。佐貫駅から竜ヶ崎駅まで全線わずか4.5キロ、駅数は起終点含めて3駅というまことにミニローカル線である。全駅が、茨城県の南東部龍ケ崎市に属する。なお、当てる漢字は、鉄道路線名は竜ケ崎線だが、市名は龍ケ崎市である。
 JR常磐線の佐貫駅を東口に出ると、関鉄の佐貫駅はすぐに隣接してあった。間に垣根があったものの、JRと関東鉄道の線路は並んであったが、かつては、貨物列車はJRから関鉄へ直通運転していた時代もあったというから、そういうこともあっての位置関係であろう。
 関鉄竜ヶ崎駅は、片側1線の短いホーム。1両のディーゼル列車、ワンマン運転である。
 9月25日日曜日。9時55分発の竜ケ崎行き列車は、発車10分前を切って入線してきた。なるほど折り返し運転である。たくさんの人が降りたが、乗ったのは10人ほど。
 沿線は田園地帯である。途中、入地(いれじ)に停まったが、これが唯一の中間駅。この駅も片側1線のホームだった。

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(写真2 車内のつり革に取り付けられたコロッケ)
 車内に目をやると、何とつり革にコロッケがぶら下がっている。龍ケ崎コロッケが名物なようで、関鉄も竜ヶ崎線のフリー切符を「竜鉄コロッケ☆フリーきっぷ」と名付けていて500円。佐貫-竜ケ崎片道運賃は220円だが、この切符には150円のコロッケ割引券が付いているから得になるという算段。なお、全国コロッケフェスティバルなるものまで開催しているという念の入れようで、今年は10月2日に第4回が開催されるとのこと。
 また、この列車はサイクルトレインとも銘打っていて、朝夕のラッシュ時を除けば昼間と夜間の時間帯は自転車を持ち込めるらしい。
 そうこうして終点竜ケ崎10時02分着。わずか7分の乗車である。この駅も片側1線のホーム。結局、この竜ヶ崎線は全線単線で途中に列車交換施設もなく、いわゆる全線1閉塞である。
 竜ヶ崎駅には駅員が常勤していて、せっかくだからコロッケを販売している店を紹介してもらおうと尋ねたが、この時間帯にやっている店はないとのことで、はなはだ残念だった。
 駅は街の中心からは離れているのか、また、この日は日曜日だったせいもあってか、駅前の商店街はシャッターの降りたままの店が多くてやや寂しかった。まあ、これも一つの行き止まりの終着駅ではある。
 駅前の商店に掲示してあったポスターによると、ここ龍ケ崎には龍ケ崎城址があって、藩祖は伊達政宗の孫伊達宗房だったとのこと。1万石だったらしい。現在は往時を偲んで龍ケ崎伊達都祭りというものが行われているようだ。
 10時25分発の列車で折り返したが、上り列車は立っている人もいた。といってもわずか7分のことだが。日中でも1時間に2本の運転間隔だから安定した利用客があるのだろう。
 そう言えば、駅の待合室で学生風の若い男が、友だちらしい男に「どこへ行くの、柏かい?」と話していたが、このあたりも柏の商圏に含まれるのだろうか。

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(写真3 関東鉄道竜ヶ崎駅の様子)