ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

01-01 汽車旅紀行

部分復旧を重ねて運転再開した常磐線

特集 常磐線復旧への軌跡③ (写真1 原ノ町駅では前後ともに不通となり構内には取り残された特急車両。後方には普通列車車両も留置されていた) 原発事故と津波 異なる二種の被害 常磐線の復旧は少しずつ進んできた。直接の被害のあった広野-亘理間だけで1…

広野駅で線路は封鎖

特集 常磐線復旧への軌跡② (写真1 上下線をまたぐ仮設の足場によって線路が寸断された広野駅=2011年12月30日) 原発事故で寸断された常磐線 常磐線は、線区上は日暮里駅(東京都荒川区)から岩沼駅(宮城県岩沼市)を結ぶ全長343.1キロの長い…

全線で運転再開の常磐線

特集 常磐線復旧への軌跡① (写真1 全線運転再開への期待をにじませる幕=双葉駅で) 帰還困難区域を鉄道が走る 東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の影響から最後まで不通となっていた富岡-浪江間が復旧、常磐線は3月14日全線で運転を再開した。 復…

時刻表完全復刻版

(写真1 時刻表完全復刻版。左が1964年10月号で右が9月号=カバーは復刻版のためのもの) 1964年9月号/10月号 東海道新幹線開業当時の時刻表が刊行された。いわゆる「交通公社の時刻表」が復刻されたもので、開業時の東海道新幹線の時刻表が載…

旅情深い釧網本線

特集 私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 車窓からオホーツク海に見える流氷。止別駅付近=2010年2月13日) 夏で良し冬なお良し 釧網本線は、四季折々に訪ねてとても美しい路線。特に冬がいいし夏もいい。沿線は二つの全く異なる表情を見せていて…

ああ鶴見線!

私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 工場地帯の“秘境駅”大川駅) 首都圏の秘境駅 鶴見線が好きだなどというと鉄道ファンならいざ知らず、一般の人には訝しげに思われるかしれない。鶴見線を知っている人ならなおさらあの工場地帯を走る列車のどこがいい…

銀座線渋谷駅新駅開業

(写真1 新しく生まれ変わった銀座線渋谷駅ホーム。白を基調に明るい) 約百メートル移動し新築移設 東京メトロ銀座線の渋谷駅が新しく生まれ変わった。旧駅から約百メートル移動し新築移設したもので、正月3日に開業した。 銀座線は、日本で最初の地下鉄…

新線開業の相鉄-JR直通線に乗る

(写真1 相鉄-JR直通線の新駅羽沢横浜国大駅外観) 相鉄が悲願の都心乗り入れ 昨年11月30日に新線開業した相鉄・JR直通線に乗った。 相鉄(相模鉄道)は、横浜を起点に神奈川県の主に中心部に路線網を持つ大手私鉄の一角。横浜-海老名間の本線(24…

黄金﨑不老ふ死温泉

(写真1 不老ふ死温泉の名物海辺の露天風呂=2011年7月17日撮影=現在は撮影禁止になっている) 海辺の露天風呂が人気 このたびの五能線の旅では、途中下車し黄金﨑不老ふ死温泉に泊まった。 五能線を東能代から海沿いに北上していくと快速列車で約1…

二つの車窓風景を持つ五能線の旅

私の好きな鉄道車窓風景10選 (写真1 車窓には荒々しい岩礁が連なっている。遠くに夕陽が没する様子。時刻は15時39分とカメラにある。晴れていればさぞかし美しかったものであろう) 荒々しい海岸線と豊かな田園地帯 五能線は二つの車窓風景を持って…

宗谷本線の車掌車転用駅舎

(写真1 下沼駅。大きな目が描き込まれている。赤い花のプランターが置いてある) 車掌車は生き続ける 宗谷本線には、車掌車を転用した駅舎が多い。笹田昌宏著『車掌車』には9駅も載っていて、このたびの北海道鉄道旅行では、時刻表索引地図にあらかじめ印…

いよいよ函館へゴール

(写真1 森駅から見た駒ヶ岳と左に噴火湾) 最長片道切符の旅北海道版第5日最終日 森では駅前のホテルに泊まったらちょうど夏祭りの最中だった。旭川では神輿が出ていたし、稚内では花火大会だったし、このたびの旅では時節柄各地で夏祭りに遭遇した。 最…

ひたすら函館本線で小樽から長万部、森へ

(写真1 小樽駅4番線で発車を待つ倶知安行き列車) 最長片道切符の旅北海道版第4日 小樽には寿司屋通りがあるというほどに寿司屋が多い。何でも100軒ほどもあるらしい。全般に北海道にはうまい寿司屋が多いが、私の好みで言えば小樽のほか釧路、函館と…

室蘭線-千歳線-函館線

(写真1 室蘭本線が発着する岩見沢駅) 最長片道切符の旅 北海道版第3日 岩見沢に泊まったのは6年ぶり二度目。当地には申し訳ないが、格別の観光スポットがあるわけでもないのにまさか岩見沢に再び泊まろうとは思いもよらなかった。 その理由は、初めての…

網走-釧路-新得-富良野-旭川-岩見沢

(写真1 海に最も近い駅北浜.。左がオホーツク) 最長片道切符の旅 北海道版第2日 網走では、駅の真正面にあるホテルに泊まった。ところが、網走というところは、飲食店街は離れていて、駅の周辺にはほんとうに少ない。網走も肴はうまいということは知って…

最北端の稚内からオホーツクの網走へ

(写真1 稚内駅ホームで最長片道切符北海道版出発の記念撮影) 最長片道切符の旅北海道版第1日 稚内には前日の内に入っておいた。旭川から鉄路で到着したのだが、本当は空路稚内空港に降り立ち、稚内駅は処女のようにとっておきたかったのだが、航空便は希…

最長片道切符の旅 北海道版

(写真1 稚内→函館間が最長となる片道切符=使用開始前の状態) 稚内から函館へ一筆書き1,492.1キロ [序曲] 昨日9日まで1週間にわたり北海道に旅行した。このたびの旅行では、北海道内を一筆書きに最長片道切符で巡った。5日に稚内を出発し9日に…

忍者線の伊賀鉄道

(写真1 伊賀線の中心上野市駅の高台に建つ上野城の天守閣) 全鉄道全線全二周踏破に向けて 伊賀鉄道は、近鉄大阪線の伊賀神戸駅(いがかんべえき)とJR関西本線の伊賀上野駅間を結んでいる。 近鉄から伊賀鉄道に乗り継ごうと伊賀神戸駅に降り立つと、簡…

阪急伊丹線/甲陽線

(写真1 塚口駅で左3号線が伊丹線ホーム。右は本線) 近畿地方の鉄道路線⑫ 伊丹線も甲陽線も阪急電鉄神戸本線の支線的存在。しかも、どちらも、路線距離がわずか2キロから3キロ程度の短い盲腸線。 伊丹線 神戸本線塚口駅から伊丹駅を結ぶ路線。JR福知…

阪神武庫川線

(写真1 本線から乗り換えるための武庫川駅中間改札) 近畿地方の鉄道路線⑪ 阪神電鉄の武庫川駅は、ちょっと面白い駅。阪神本線のホームは、すっぽり武庫川の橋上になっているのだ。ホーム全体が河川の上というのはとても珍しく、武庫川は、尼崎市と西宮市…

能勢電鉄

(写真1 山下駅のホームの様子) 近畿地方の鉄道路線⑩ 能勢電鉄は、阪急宝塚線の川西能勢口駅(兵庫県川西市)から妙見口駅(大阪府豊能郡豊野町)を結ぶ妙見線と、途中、山下駅で分岐し日生中央駅(兵庫県川辺郡猪名川町)に至る日生線がある。略称能勢電…

京阪 大阪京都滋賀を結ぶ

(写真1 びわこ浜大津駅前の軌道線の様子) 近畿地方の鉄道路線⑨ 京阪(京阪電気鉄道、京阪電車)は、大きくは大阪から京都を結ぶ京阪線と、京都から滋賀へと伸びる大津線の二つの路線を持つ。 このうち京阪線は、淀屋橋駅-三条駅間を結ぶ京阪本線と三条か…

近鉄 名古屋線系

(写真1 湯の山線終点湯の山温泉駅) 近畿地方の鉄道路線⑧ 近鉄名古屋線は、近鉄名古屋駅と近鉄大阪線の伊勢中川駅間を結ぶ78.7キロの路線。伊勢中川駅からは大阪線・山田線・鳥羽線・志摩線を通って伊勢志摩へと伸びている。終点は賢島。名古屋線には湯の…

近鉄 橿原線系と奈良線系

(写真1 橿原神宮前駅の堂々たる駅舎) 近畿地方の鉄道路線⑦ 近鉄橿原(かしはら)線は、大和西大寺駅と橿原神宮前駅を結び、京都駅と大和西大寺駅間の京都線とは一直線に結ばれて、京都から奈良へ南北に貫いている。JRの京都線、桜井線と大部分が並行し…

近鉄 南大阪線系

(写真1 柏原駅に到着した道明寺線列車。左に見えるのはJR大和路線) 近畿地方の鉄道路線⑥ 近鉄(近畿日本鉄道)は、JRグループを除き最長の路線網を持つ私鉄最大手。路線距離が501.1キロに上り、第2位の東武鉄道463.3キロ、第3位の名鉄44…

おおさか東線

(写真1 新大阪駅2番線に停車中のおおさか東線電車) 近畿地方の鉄道路線⑤ このたびの近畿地方鉄道乗り歩きでは、主に、これまで一度しか乗っていなかった路線を選んでつぶすように乗った。 そういう中で、唯一の未乗区間が今年3月16日に開通したJR西…

南海高師浜線/汐見橋線

(写真1 南海高師浜駅) 近畿地方の鉄道路線④ 高師浜(たかしのはま)線 南海本線の羽衣駅と高師浜駅間を結ぶ路線。営業距離はわずかに1.5キロ。他社線や他路線から乗り入れない自己完結型としては私鉄では日本で最も短い路線。駅数は起終点を含め3。全…

阪堺電車

(写真1 阪堺電車浜寺駅前停留場) 近畿地方の鉄道路線③ 阪堺電車(阪堺=はんかい=電気軌道)は、その名の通り大阪の南部地域と堺を結ぶ軌道線(いわゆる路面電車)。阪堺線と上町線の二つの路線がある。 線区上は、阪堺線が恵美須町-浜寺駅前間で、路線距…

泉北高速鉄道

(写真1 泉北高速鉄道の終点和泉中央駅) 近畿地方の鉄道路線② 泉北高速鉄道は、南海高野線の中百舌鳥(なかもず)駅(大阪府堺市)と和泉中央駅(大阪府和泉市)間を結び、南海の難波から直通して泉北高速鉄道線に乗り入れているほか、中百舌鳥駅は地下鉄御…

水間鉄道

(写真1 水間鉄道終着駅水間観音駅) 近畿地方の鉄道路線① 先週まで5月23日から27日まで4泊5日をかけて近畿地方の鉄道に乗ってきた。特に、これまで一度しか乗ったことがないような路線を選んでつぶすように乗った。結果的には、大阪から奈良、京都…