ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

新宿線系

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(写真1 西武新宿駅改札口。なかなか親切な行き先掲示板だ)

西武線全線に乗る②

 新宿線は、池袋線と並ぶ西武線の幹線の一つ。多くの路線とつながっており、ここでは、新宿線系としてくくってみよう。
  新宿線の起点は西武新宿駅。JRや小田急、京王、地下鉄各線の新宿駅からは徒歩10分ほど離れている。西武は、新宿駅への乗り入れが悲願だったが、結局、果たせず仮駅だった西武新宿駅が現在のような新宿線のターミナルとなった。日本最大の歓楽街歌舞伎町に立地している。
 2面3線のホームがあり、主に1番線2番線が特急、急行、3番線が普通列車の発着となっている。
 西武新宿を出ると次が高田馬場。JR山手線との接続駅であり、乗降者数では西武新宿駅を上回る。田無、小平、東村山、所沢などを経て本川越との間47.5キロを結んでいる。

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(写真2 小川駅拝島線ホーム)

拝島線
 新宿線小平と拝島を結ぶ路線。14.3キロ。8駅。
 小平を出ると、すぐに多摩湖線接続駅の萩山、国分寺線接続駅の小川と続く。玉川上水では多摩都市モノレールと接続している。玉川上水には車両基地があり、小平からここまでは複線だが、この先は単線となる。なお、この拝島線は、小平から玉川上水に延伸した当時は上水線と呼ばれていたようだ。

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(写真3 玉川上水付近の車両基地)

 玉川上水を出るとその玉川上水と並行しながら拝島へと至る。拝島はJRとの共同使用駅で、大きな駅。2階のコンコースに改札口が並んでおり、ホームもJRからの連番で、拝島線は6番7番。ちなみに、JRは青梅線・五日市線・八高線の3線が乗り入れている。
 西武新宿からの列車が直通運転しており、急行が頻繁に発着している。新宿線としては本線の本川越に次ぐ終端駅ではないか。

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(写真4 拝島駅。JRとの共同使用駅)

多摩湖線
 国分寺から萩山を経て西武遊園地までを結んでいる。全長9.2キロ、7駅。
 国分寺駅は、JR中央線の改札口を挟んで、多摩湖線と国分寺線が対置している。おそらく多摩湖線と国分寺線は線路はつながっていないのでないか。

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(写真5 国分寺駅7番線多摩湖線ホーム)

 多摩湖線のホームは、1面1線の7番線。JR駅に突き当たるようになっている。国分寺を出ると一橋学園、青梅街道を経て萩山。拝島線との接続駅で、多摩湖線は左にカーブして萩山に入る。なお、武蔵野線は青梅街道付近では地下になっているからわかりにくいが、新小平駅も近いはずだ。

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(写真6 西武遊園地多摩湖線ホーム)

 八坂を出ると国分寺線の線路を跨いだ。続いて武蔵大和の次が終点西武遊園地。1面2線のホームがあり、ホーム端に同じレベルで山口線AGT路線のホームがある。西武園ゆうえんちの最寄り駅だが、このあたりの呼称はややこしい。

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(写真7 国分寺駅。左下が国分寺線、正面奥が多摩湖線。電光掲示板、国分寺線には6両4ドア、多摩湖線には4両3ドアなどの表示がある。背中側がJRの改札)

国分寺線
 もう一度国分寺に戻って次は国分寺線。国分寺線の線路はJR線と並行した位置関係。現在は行き止まりになっているが、かつてはJR線に渡れたらしい。

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(写真8 国分寺線。線路は突き当たっているが、奥にJR中央線の電車が見える)

 小川で拝島線とクロスし、さっき跨いだ多摩湖線の下をくぐって東村山。
 全長7.8キロ、起終点を含めても5駅と小さい路線ながら、実は西武線でもっとも古い路線。開業は川越鉄道時代の1894年。

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(写真9 東村山駅ホーム。左が西武園行き電車)

西武園線
 東村山から枝分かれして一駅西武園を結んでいる。2.4キロ。東村山を出ると左に分岐。2面3線のホームがある。大半が線内折り返し列車。西武園競輪場がある。

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(写真10 西武園駅前。正面奥が競輪場)

 ここまで西武線に乗って気づいたこと。
 幹線を除けば発展過程に任せたような小さな路線が多いが、どの路線も運転本数は多く、平日の日中にもかかわらず乗客の乗降が多い。各路線間のダイヤの組み方は緊密で、乗り換えはすこぶる便利。沿線にはどこまで行っても住宅が広がっている。
 この日は、「西武線1日乗り降り自由」(武蔵横手-西武秩父間および多摩川線各駅を除く)という乗車券を利用した。千円。(2020年9月10日取材)

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(写真11 西武線路線図=西武鉄道ホームページから引用)