ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

池袋線系

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(写真1 狭山線の終点西武球場前駅のホーム。柱には所属選手の名前・背番号・写真)

西武線全線に乗る①

 西武鉄道は、大手私鉄。旅客営業距離は176.6キロ、東京都北西部と埼玉県南西部に12路線を有する。営業距離では、1位の近鉄501.1キロ、2位の東武463.3キロ、3位の名鉄444.2キロには遠く及ばないが日本の大手私鉄で5番目。
 池袋線と新宿線が幹線で、12の路線はほぼこの二つの幹線の系統に大別できる。ただし、幹線を除けば大半の路線が10キロ未満と短い。なお、この線系は便宜上私が勝手に分類したものであり、一般に通用するものかどうか、いわんや西武が区分しているものではないから念のため。また、多摩川線だけは、他の西武線と一切接続しないところから独立した系統とみることができる。同様に、AGT路線である山口線も他の線系にくくることは難しいようだ。なお、駅でも車内でも路線にかかわらず案内では単に西武線とくくって呼んでいる。利用者も同様のようだ。ここでは小路線を中心に乗ってみよう。
狭山線
 まず狭山線(4.2キロ)。池袋線の西所沢から枝分かれしている路線で、西武球場前との間を結んでいる。池袋線は線区上は池袋-吾野間だが、そのまま延伸して西武秩父線の西武秩父まで運転されている。途中、所沢で新宿線とクロスしている。
 所沢の次の西所沢を出ると下山口を経てすぐに終点西武球場前。駅数は3。所要わずかに6分。この辺まで来ると、一帯は狭山丘陵であり、住宅は続いているものの緑が多くなったようだ。
 狭山線は単線で、大半は線内折り返し列車だが、一部に池袋からの直通列車もあり、特に埼玉西武ライオンズの試合に合わせて増発もされるようだ。

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(写真2 西武球場。メットライフドームの愛称がある)

 西武球場前駅は、野球開催日を想定して幅の広いホームで、その名の通り、改札を出ると目の前がドーム。

豊島線
 豊島線は、池袋線の練馬から豊島園の間を結んでいる。営業距離はわずかに1キロ。大半が池袋からの直通列車。普通のみ。もとより遊園地である豊島園へのアクセス線だったが、遊園地は2020年8月31日をもって閉園となった。

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(写真3 豊島園駅ホーム。「としまえんは閉園しました」の看板が寂しい)

 単線で、沿線は住宅地。8両編成。終点豊島園の駅前はその名の通り豊島園。なお、余計なお世話と言われるかもしれないが、全線練馬区内にあり、豊島区ではないので念のため。武蔵野鉄道といっていた1927年の開業当初は北豊島郡に所属していた。また、都営大江戸線の豊島園駅は5分ほど離れている。都営側はなぜ西武と同じ駅名にしたものか。隣接しているものと誤解されやすい。

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(写真4 豊島園駅外観)

西武有楽町線
 豊島園で折り返しの池袋行き列車に乗ると、わずか2分で練馬。3番線到着で、反対側4番線で西武有楽町線列車が待っている。同じホームだから問題ないが、到着から発車までわずか1分。良すぎるくらいにとても連絡がいい。
 列車は有楽町線直通新木場行きで、発車するとすぐに地下に潜り新桜台を経て小竹向原。ここまでが西武線。この先に有楽町線としての池袋駅があるが、都心へ向かう者にとっては、大ターミナル池袋駅の混雑を避ける上でも利用者が多い。(2020年9月10日取材)

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(写真5 2020年8月31日をもって閉園となった豊島園入り口)