ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

室蘭本線室蘭駅

シリーズ 駅 情景

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(写真1 かつての室蘭駅三台目駅舎=1988年9月30日)

行き止まりの終着駅

 室蘭駅は、室蘭本線の、東室蘭から枝分かれした支線の終着駅。東室蘭から4駅目、7.0キロ。東室蘭を出ると列車は日本製鉄や日本製鋼などと名だたる重工業地帯を走り、鉄の街へと至る。この間には、母恋(ぼこい)などという情感を揺さぶられる駅もある。なお、母恋はチキウ岬への最寄り駅である。

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(写真2 現在の室蘭駅四台目駅舎=2011年8月31日)

 室蘭市の中心に位置するが、現在の駅舎は四代目なそうで、1997年に新築移転した。三代目からは徒歩10分ほどか離れており、市の中心よりはやや遠くなった。当時と現在の時刻表で営業距離を調べると、1.1キロ移動したことになっている。

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(写真3 現在は観光案内所となっている三台目駅舎=2011年8月31日)

  三台目駅舎は、とても風情のあるものだった。1912年の開業というから85年ほど経ってはいたが、大変もったいないことをした。移築はできなかったのだろう。なお、三台目駅舎は室蘭市に寄贈されてそのまま保存され、現在は観光案内所として活用されている。登録有形文化財や準鉄道遺産に指定されている。
 ちなみに、現在の四台目駅舎は二台目駅舎の跡地に建っているという。

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(写真4 三台目駅舎時代のホームの様子。1面2線だった=1988年9月30日)

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(写真5 室蘭駅2番線に停車中の特急ライラック。この時代ライラックは室蘭-札幌-旭川を結んでいた。なお、室蘭-東室蘭間は普通列車として運転されていた。現在は札幌-旭川間の特急としてその名が継承されている=1988年9月30日)