(写真1 2階コンコースから見た高輪ゲートウエイ駅)
山手線/京浜東北線に新駅誕生
高輪ゲートウエイ駅が3月14日開業した。山手線、京浜東北線の新駅で、山手線にとっては、1971年の西日暮里駅以来49年ぶり30番目の新駅誕生である。
田町駅と品川駅の中間に位置し、品川に連接して拡大するビジネス街の多客化に対応した。新駅設置にあたり、山手線と京浜東北線の線路は数百メートル海側に移設され、付け替えられた。
(写真2 高輪ゲートウエイ駅外観)
新駅は、モダンでしゃれた建物。新国立競技場も設計した隈研吾の設計。隈研吾の設計によく見られるように、至るところに木材が使われていて、特にホームの床まで木材というのは斬新。
ホームは1階。2面4線で、1、2番線が山手線、3、4番線が京浜東北線にあてられている。東京方面から乗ってくると、ちょっと違和感がある。つまり、山手線と京浜東北線が並行する区間は、山手線の内回りと京浜東北線の北行は同じホームで、外回りと南行も同様に同じホームになっていて、進行方向が同じになるように並べられている。山手線と京浜東北線がそれぞれ内回り外回り、あるいは北行と南行が同じホームを使い分けているのは品川駅だけ。どちらのやり方もそれぞれに良さがあるのだが、どうして新駅でわざわざ他駅と違うやり方にしたのかはわからない。
ともあれ、コンコースは2階。階段やエスカレータ、エレベータで登ることになる。ただ、階段によっては、エスカレータは上りのみだったり下りのみだったりに設定されていてはなはだ不便。どうして上り下り2機のエスカレータを並べて設置しなかったのだろうか。まさか費用をケチったわけでもないだろうし、スペースがなかったわけでもないだろうし、新駅なのにこれは解せない。
(写真3 改札口)
2階はコンコースになっていて、改札口につながっている。ここからは駅舎内部全体が見下ろせてとても展望がいい。また、壁面はガラス張りになっているからとても明るい。コンコースには無人営業で評判のコンビニがあった。なお、改札口は一カ所だけで、改札機の台数から判断すれば、JRとしてはあまり大勢の乗降客は見込んでいないのかも知れない。駅舎全体も小ぶりだし。
(写真4 3階デッキから見下ろした駅舎内部全景)
外に出ると、古い線路と当たらし線路の間数百メートルがまだ開発途上になっていた。いずれ再開発されるのだろうが、JRは大きなビジネスチャンスを得たもののようだ。
なお、このたびの開業は暫定的なもののようで、本開業は2024年度とのことで、その折には品川寄りにも改札口が設けられるようだ。なるほど。
山手線にとっては久々の新駅だし、この日は平日の午後だったのだが、見学者が大勢訪れていた。また、都営地下鉄泉岳寺駅にも近いようだから、乗り換え客もいるのだろう。
(写真5 改札口付近から見た再開発中の駅前)