(写真1 熊本市役所14階展望ロビーから見た熊本城)
賑やかな政令指定都市
宮崎から鹿児島へ、そして最後は熊本へ移動した。
熊本城は、修復工事の真っ最中だった。地元の方の話によると、建物の修復はだいぶ進んだものの、石垣はまだこれからなそうだ。名手加藤清正の築城は石垣にこそ本領が発揮されたはずだが、400年の時を経て緩みが出ていたものであろうか。あるいは4年前の熊本地震は、清正の想定をも超える強烈なものだったということなのだろうか。それにしても、新しく組んだ石垣が、そこそこの地震であっさり崩落しなければ良いが。
熊本城は、熊本市のシンボルのようなもので、市街中心の主なところどこからでも見えるというほどだが、私がかねて気に入っている場所は二カ所。一つは熊本市役所14階の展望ロビー。回廊になっていて、ここからなら市電の通りと堀を挟んで天守閣を真正面に望むことができる。堂々たる天守だし、熊本城の大きさがうかがえるようだ。大型のクレーンが2基立っていて工事中だと知れる。
(写真2 通町筋電停付近から見上げた熊本城)
今一つもその市役所からはすぐ近いが、通町筋の電停付近から見上げた熊本城である。市電とお城が溶け合って街になじんでいる。この様子は、愛媛の松山にも見られるだろうか。なお、通町筋は熊本の随一の繁華街で、デパートもあるしとても賑やかなものだった。
(写真3 新型の連接車が走る熊本市電)
熊本市電の運行は2系統。A系統は田崎橋から熊本駅前を経る路線で、B系統は上熊本から出て辛島町でABが合流し健軍町へと至る。途中、熊本城・市役所前や通町筋、水前寺公園などを通る。一日乗車券は500円。連接の新型車両も投入され、市民の足として重宝がられているようだった。ただ、松山のようにお城をぐるっと一周している路線はない。
(写真4 水前寺公園)
この市電に乗って水前寺公園を訪ねた。正式には水前寺成趣園というようだが、熊本藩主細川家が築いたものだとのこと。なかなか立派な庭園で、回遊庭園であり、庭園内を一回りすると、池も多く、途中には富士山もあった。
熊本は政令指定都市。宮崎や鹿児島と比べても大きな都会で、とても賑やかだった。JR熊本駅は新しくなったが、駅前は一部工事中が残っていた。
(写真5 熊本駅)