ABABA’s ノート

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森知英ピアノリサイタル

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(写真1 演奏終了後ロビーに出てきた森知英さん)

ベートーヴェンピアノソナタ力強く

 11月20日東京オペラシティ・リサイタルホールで行われた。
  森さんのファンである私としては毎年楽しみにしている演奏会。
 今年は、シューマン、メンデルスゾーン、ベートーヴェン三人の作品が取り上げられた。
 演奏順に、シューマンの「アラベスク」は小曲ながら豊かな表情が感じられたし、「幻想曲」は激しい第1第2楽章から第3楽章では一転して穏やかな曲想となり、うちに秘められたクララへの愛情を彷彿とさせた。シューマンのピアノ曲としては難曲だろうが、森さんはきっちりと演奏されていた。
 メンデルスゾーンの「厳格なる変奏曲」はいかにも変奏曲らしく起伏に富んだ曲で、森さんの演奏も表情が豊かだった。
 最後に演奏されたベートーヴェンのピアノソナタ第23番「熱情」は、その曲名の通り激しいものだったが、森さんの演奏は真骨頂とも言えるすばらしいものだった。
 森さんは、ベートーヴェン国際ピアノコンクール(ウィーンで4年に一度開催)で十代で第4席入賞という輝かしい実績があり、これまでにベートーヴェンのピアノソナタ全32曲演奏会なども行っていて、言わばベートーヴェンのピアノソナタは掌中のもの。しかも、森さんのピアノは、あの華奢な森さんのどこから出てくるのかと思われるほどのエネルギッシュなもので、すばらしい演奏だった。
 ベートーヴェンは来年2020年が生誕250年。すでに世界各地ではベートーヴェンイヤーに向けて盛り上がっているようだが、森さんの演奏はベートーヴェンイヤーを祝福する記念碑的と言えるもので感動した。

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(写真2 リサイタル打ち上げの席上森さんと筆者.。厚かましくも並んで写させていただいた)